『Google 慶応プロジェクトの行方（明治、大正の図書の復権）』

戦後も60年以上を経過すると、戦前に書かされた図書は、まるで、違う世界の図書である。 現代教育が、新漢字、新かな使いを推進してきたので、旧漢字、旧かな使いは、ほとんど 省みられることはない。 名作といわれる文芸作品のいくつかは、新漢字、新かな使いに「翻訳」されて、現代に伝えられているが、 その外の文芸作品や学術書は、そのまま、葬りさられようとしてきた。 しかし、Google-慶応プロジェクトによって、明治期、大正期の図書に、新しい命がともされることになる。 明治期、大正期の画像化は、国会図書館も既に行ってきたところであるが、なかなかそれが注目される ことはなかった。 しかし、今度のプロジェクトは、内容検索まで、行うことができ、大きな期待が出来よう。 OCRの精度の問題もあり、完全テキスト化は難しい側面があるが、精度の向上や、文法解析などに よる、読取補正技術の向上に伴って、全文テキスト化も