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劣等感がつらい
20代半ば、彼女がいない冴えない男である。 今まで僕は劣等感をあまり感じたことがなかった。 容姿も良... 20代半ば、彼女がいない冴えない男である。 今まで僕は劣等感をあまり感じたことがなかった。 容姿も良くはないし、頭も運動も並み程度だ。 けれど自分の好きなことはとことん出来た。それでまわりからも褒められたし、「他はダメでも自分にはコレがある」と思うことができた。 井の中の蛙だった。 本場に飛び込んで1年ほどが経つ。現実を目の当たりにした。 自分よりもできるやつがうじゃうじゃいる。しかもイケメン、彼女持ち。 自分は今まで彼女がほしいと思ったことはなかったし、羨ましいと思ったこともなかった。 むしろデートやら何やに金と時間を費やす彼らを鼻で笑っていたのだ。 彼らにないものを自分は持っている、そう思い込んで。 それがどうだ、技術も知識もセンスも負けて、彼女もいない。ついでに金もない。 自分には何もない。 友人の幸せが憎い。妬ましい。尊敬もしているが、憎いのだ。 自分の感情に整合性がとれなくてつら