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命をし幸くよけむと・・・巻第7-1142 - 大和の国のこころ、万葉のこころ
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命をし幸くよけむと・・・巻第7-1142 - 大和の国のこころ、万葉のこころ
訓読 >>> 命(いのち)をし幸(さき)くよけむと石走(いはばし)る垂水(たるみ)の水をむすびて飲... 訓読 >>> 命(いのち)をし幸(さき)くよけむと石走(いはばし)る垂水(たるみ)の水をむすびて飲みつ 要旨 >>> 我が命が長く幸福であれと願い、激しくを流れる滝の水を両手にすくって飲んだよ。 鑑賞 >>> 「石走る」は「垂水」の枕詞。「垂水」は滝または流れが激しい所のことですが、題詞に「摂津で作る」とあるところから、ここでの「垂水」は、地名(大阪府吹田市垂水町)あるいは垂水神社とする説もあります。当地は千里丘陵からの湧水が豊富だったらしく、垂水神社には、難波宮に水を供給した功により垂水公の姓を賜わったという伝承があります。 古代には、滝や水の持っている力を自らの体内に取り込むため、水を手ですくって飲む行為は、自分の健康を祈る呪術の一つとされていたようです。