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『山梔 (くちなし)』野溝七生子(講談社文芸文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
→紀伊國屋書店で購入 「肉食系少女の曙」 久しぶりに空恐ろしい小説を読んだ。怖ろしいのは冷血無比な殺... →紀伊國屋書店で購入 「肉食系少女の曙」 久しぶりに空恐ろしい小説を読んだ。怖ろしいのは冷血無比な殺人者でもなく、霊界・幽界の魑魅(ちみ)魍魎(もうりょう)でもない。芳香を放つクチナシを母の髪に添えようと、その繊細な小枝に届かぬ手を伸ばす少女こそが怖ろしい。 『山梔(くちなし)』は、作者の心理的自伝と思しき作品で、阿字子という稀有な名を持つ少女の幼少期から女学校卒業頃までを記している。題名となるクチナシは、冒頭にしか現れないが、届かぬ花を手折るのは、閉居耽読を旨とし「魔法使」と綽名される美しい女性である。妖艶さを醸す「魔法使」は、夕暮れ時に予言する。 「私は世間の母親に云ってやるわ。あなた方の娘が、私みたいなものに、ならないように御用心なさいってね。でも大変大変お気のどくなけれど、阿字ちゃんは、どうも私みたいになりそうなのよ。あなたは、私の幼い時の鏡みたいだわ。どうも、どうもお気のどくね。
2020/09/05 リンク