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「面白いから訴えた」弁護士による“名誉毀損訴訟”が棄却…SNSで「スラップ裁判」と批判のジャーナリストに高裁でも敗訴、上告せず確定へ 弁護士の福永活也氏がジャーナリストの「選挙ウォッチャーちだい」氏(本名:石渡智大)を被告として、名誉毀損を理由に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁(阪本勝裁判長)は8日、福永氏の控訴を棄却する判決を行った。 福永氏は、ちだい氏がSNS上で福永氏による複数の訴訟提起を「クソスラップ裁判」などと投稿したことで名誉を毀損されたと主張。一審の東京地裁で請求を棄却され、控訴していた。 東京高裁は、ちだい氏の投稿は福永氏の一連の訴訟提起に対する意見・論評の表明であり、その前提となる事実の重要な部分が真実であることの証明があったとして、違法性を阻却した。 判決後の記者会見で、ちだい氏は、今回の判決の意義について「福永氏について『スラップ裁判を仕掛けてくる弁護士である
くら寿司「ちいかわ」景品着服でコラボ中止… 従業員は「10年以下の拘禁刑」「多額賠償」の可能性も? 責任追及どこまで【弁護士解説】 大手寿司チェーン「くら寿司」は今月5日、人気キャラクター「ちいかわ」とのコラボキャンペーンの実施に関して従業員の不正行為が判明したとして、同キャンペーンを6日の営業より中止すると発表しました。 報道によれば、くら寿司株式会社(本社:大阪府堺市、以下「運営会社」)の調査で、従業員による不正行為(景品の不適切な持ち出しなど)が判明したとされています。 SNSでは「業務上横領もしくは窃盗からの横流しでしっかり犯罪」「コラボ中止による全店分の損害賠償でとんでもない額を請求されそう」などの声が上がっています。 従業員が景品を着服していた行為につき、刑法上どのような犯罪が成立するか、あるいは損害賠償がどの範囲で認められるかは、具体的な状況に応じて決まります。刑事・民事の両
都立高校でALT(外国語指導助手)として英語を教えてきたメアリー・ハンソン・ダガティさんは、9月3日午後に東京高裁で行われた会計年度任用職員の権利を巡る控訴審の第1回口頭弁論後に開かれた報告会で、通訳を介して「今日はショックだった」と語った。 この日は原告側が意見陳述を行ったが、その後裁判長が審理を打ち切る構えを見せ、いきなりの幕引きになりかけたためだ。原告側によると、即座に弁護団が異議を述べ、協議の末にようやく次回への続行が決まった。 原告は、ダガティさんとアンソニー・ドーランさんの2人が加入する労働組合。 組合は1年ごとの任期で自治体に雇われる「会計年度任用職員」の団結権や団体交渉権といった、憲法28条が保障する「労働基本権」が強く制限されているのは違憲だとして東京都らを訴えている。一審の東京地裁は1月29日、原告の請求を棄却する判決を行った。 原告の2人はいずれも都立高校で英語を教え
「テーマパークではございません」京都・有名寺院が“着物禁止”なぜ? 畳に墨、ふすま破損…バズ狙う“異常な撮影”横行に苦渋の決断 観光客数が年々増加している京都。今年6月に京都市が発表した「京都観光総合調査結果」によれば、2025年度において観光客数及び外国人観光客数が過去最高を更新した。 観光消費額や経済波及効果もそれぞれ2兆円を越え、観光客様様かと思いきや……現地では今、観光客の増加に伴い、さまざまなトラブルが各所で起こっている。そのひとつが、神社仏閣での参拝者のマナーだ。 京都市内の寺院「西来院(せいらいいん)」では、着物着用者の拝観・立ち入りを制限する掲示が出された。いったい今、京都で何が起きているのか。 (ライター・倉本菜生) 白砂に立ち入り、ふすまを破損…寺院を悩ませる「撮影客」 京都市の祇園エリアにある西来院は、建仁寺境内の北東に位置する塔頭(たっちゅう)寺院(※)だ。今から約
「怒りというよりも虚しくなった。私利私欲のために、信じていたものを平気で裏切る人間がいるのだなという、どうしようもないやるせなさです」 漫画『聖闘士星矢(せいんとせいや)』などで世界的に知られる漫画家の車田正美(くるまだ・まさみ)氏が、長年、創作活動以外を委任してきた男性らから、総額46億8617万円を横領されたとして、損害賠償を求める訴訟を提起した。海外の、都内で代理人弁護士らとともに会見を開き、事件の全容を明らかにした。 被害総額のうち約18億円はすでに回収済みで、残る28億9688万円の支払いを求めている。被告は主犯とされる男性のほか、男性の弟や知人ら個人7名と、男性が実質的に支配する法人4社の計11にのぼる。 「先生は人間嫌い」“神格化”で25年間外部をブロック 「車田先生は芸術家で人間嫌いだから人と会わない。先生への話を自分以外とはやり取りをしない」 代理人の野崎智裕弁護士による
「『約束したんだから返せ』『税金で医者になったんだから文句を言うな』と言われるが、この問題を見過ごすことはできない」 自治医科大学(以下「自治医大」)を2022年に卒業した医師のA氏は、母校と愛知県を相手取り、修学資金3766万円の“一括返還”を求められる制度は違憲・違法だと主張して、東京地裁で争っている。 産業医として企業と働く人の契約を日々見てきたというA氏は「契約書に書いてあっても、法律に照らせば無効なものはたくさんある。働く現場では、それが日々問題になっている」と語る。 8月26日、第7回口頭弁論の期日後、A氏は都内で会見を開き「約束だけで世の中がうまく回るなら、そもそも法律という仕組みはいらないのではないか」と述べ、報道を見る人にこの一点を考えてほしいと訴えた。 「分かって入学しただろう」にどう答えたか A氏は昨年3月の提訴時の会見で、自治医大の修学資金制度を「無知な受験生を囲い
調査を進めると、これらの多くが、常設店舗を持たない個人事業者の「自宅」の住所や電話番号であることが分かった。例えば、移動販売車で弁当などを販売したり、年に数回のイベントや即売会でハンドメイドグッズや同人誌などを販売したりする個人の、プライベートな情報である。 こうした情報が公開されていることで何が起こるか。決済手段としてau PAYが使える移動販売車や即売イベント会場のブースで、屋号やサークル名、個人名を把握し、「au PAYの使えるお店」でその名称を検索すれば、誰でも、売り子本人の自宅住所と電話番号を知ることができてしまうのだ。 ストーカー、強盗、フィッシング詐欺に利用されるおそれも このような情報を、ウェブ上に広く公開されて歓迎する個人が果たして存在するだろうか。筆者が複数の掲載情報先に確認したところ、当該サイトに住所などが掲載されていることを承知している者は一人もおらず、一様に動揺を
10年以上にわたって昇格を重ね、職位を駆け上がってきた——。そんなGoogle日本法人(グーグル合同会社)のソフトウェアエンジニアが、ある日突然、勤務状態が“著しく不良”だとして職を追われた。 解雇の決め手とされたのは、「職位L5レベルのリーダーシップを発揮すべき」という、抽象的な表現により設定された「目標」の“未達”である。年収は1470万円。解雇直前の評価では「重大な影響(S)」と高く評価されていた。 その背景にあったのが、外資系企業などで導入が進む“PIP”(業務改善プログラム)だった。 「この訴訟の根本にあるのは“公正さ”です」 外国籍の30代元社員・Aさんは解雇の無効などを求め、グーグル合同会社を東京地裁に提訴。代理人弁護士らが8月25日、都内で会見した。 「成長軌道に乗っている」高評価の直後にPIP Aさんは2014年、L3と呼ばれる職位でグーグル合同会社に入社した。いわゆる「
「組合を辞めたとたん、自分だけが職場のルールから外された」——。都営バスの運転手として約19年間ハンドルを握ってきた佐々木政彰さん(40代・男性)は、そう訴える。 労働組合を脱退した直後から、勤務シフトを決める仕組みから一人だけ外され、いつ・どの路線を走るのか直前までわからない働き方を強いられるようになったという。 佐々木さんは2026年8月24日、雇い主である東京都に慰謝料など330万円の支払いを求め、東京地方裁判所に提訴した。同日、代理人弁護士とともに都内で会見。 訴状は佐々木さんの置かれた状況を「単純に仲間外れにされているもの」と表現している。組合に入るかどうかは本来自由なはずなのに、なぜ職場での不利益につながったのか。 脱退の翌月、“たった一人”が勤務体制から外れた 佐々木さんは2007年4月、東京都交通局が運営する都営バスの運転手として採用され、江東自動車営業所で勤務を始めた。入
米国政府が国際刑事裁判所(ICC=オランダ・ハーグ)の赤根智子所長らを制裁対象に指定したことをめぐり、愛知県弁護士会(長谷川龍伸会長)は8月24日、日本政府に毅然とした対応を求める会長声明を発表した。 赤根所長は名古屋市出身で、名古屋大学法科大学院や中京大学法科大学院で派遣検察官として教鞭を執った経験もある。愛知県弁護士会は昨年8月に主催した憲法講座に赤根所長を講師として招くなど、同会と赤根所長の間には以前から関わりがあった。 今回の声明は、同郷でもある赤根所長を含むICC関係者への制裁について、改めて強く抗議するものだ。 クレジットカードやGメールが使用不可に 米政府は8月18日、ICCの赤根所長と上級法廷法律家のアブドゥライ・セイ氏を制裁対象に指定した。 これにより両氏は米国内の資産を凍結され、米国への入国を禁止されるほか、事実上、米国の金融システムからも遮断されることになる。 23日
今月3日、東京・渋谷の井の頭通りで、路上に駐車された白いプリウスが原因となり、京王バスが長時間にわたって通行できなくなるトラブルが発生した。 この様子を撮影した動画が動画配信サイトやSNSなどで広く拡散され、「バス会社はプリウス側に損害賠償を請求すべきでは」といった声が相次いだ。 路上駐車によって路線バスの運行を長時間妨げた場合、車の運転手や所有者はどのような刑事・民事の法的責任を問われる可能性があるのか。 違法駐車でバスが約23分間ストップ SNS上ではバスが足止めされた時間について「40分以上」「1時間」などと情報が錯綜していた。 弁護士JPニュース編集部が京王バスに問い合わせたところ、実際に運行ができなくなった時間は約23分間だったことがわかった。 同社が明かした当日の経緯は以下の通りだ。 まず18時22分頃、井の頭通りで一般車の路上駐車により、路線バスが通行できなくなった。18時2
食費1日500円「おかず買えず米だけ」物価高で飢える高齢者…公的支援あっても困窮なぜ【8月29日、全国で専門家ら無料相談会】 「“野垂れ死ね”と言われている気がする」——。生活保護を利用する60代の男性は、追い詰められた胸のうちをそう語ったという。失業を機に保護を受け始めたが、物価高で外食もできず、壊れた電化製品も買い替えられない。80代の女性は食費が1日500円で、食卓は「米だらけ」になった。 年金暮らしの70代男性は、家賃や光熱費を払うと食費が尽き、CDや趣味のギターまで売り払った。 いずれも、8月29日に全国一斉で開かれる無料の「なんでも相談会」の主催弁護士らが8月21日午後、都内で会見し、過去の相談会に寄せられた相談として明かした声だ。「最後のセーフティネット」と呼ばれる生活保護を使ってなお、食べることに困る人がいる——。会見では、そんな相談が絶えない現場の実態が語られた。 「健康
電車止めSNSで自慢の“撮り鉄”少年7人…「数千万円の賠償」も? 自己破産しても逃げられないワケ【弁護士解説】 SNSで知り合ったいわゆる「撮り鉄グループ」の中学生や高校生の少年7人が、今年4月〜5月にかけて、JR蘇我駅(千葉県)をはじめ東京や神奈川などの1都4県において踏切の非常ボタンを押す、踏切に立ち入るなどして電車を止める行為を繰り返した事案が8月19日に報道されました。 SNSでは「撮り鉄の間では電車を遅らせる迷惑行為が自慢になるんだ」「少年だからと許される限度超えてるよね」「管理責任ある親はなにやってんだろ」などの声が上がっています。 少年7人は計9件の犯行に関わったとみられており、威力業務妨害などの疑いで家庭裁判所などに送致されました。 少年らは14歳〜17歳であり、いずれも20歳未満であるため「少年事件」として取り扱われ、家庭裁判所で更生を目的とした「保護処分」の審理が行われ
「琵琶湖花火大会」ドタキャン騒動、運営者ら「詐欺罪」成立? 「チケット代返金でも罪は消えず」弁護士指摘のワケ 22日に滋賀県の彦根市、長浜市、高島市の3市で同時開催が告知されていた「琵琶湖三市同時花火大会」について、実行委員会は開催まで2週間を切った8月9日になって、公式サイト上で「大会の実施に必要な準備・運営体制を整えることが困難」との理由から突然の中止を発表した。その後、開催に不可欠な消防への申請が行われていなかったことや、会場すら確保されていなかったという事実が次々と明らかになっている。 実行委員会はすでに7000円~1万9000円(システム利用料込)の有料観覧席のチケットを販売し、屋台の出店予定者から出店料を徴収していた。チケット購入者や出店予定者への返金対応については「法的専門家への相談を行う」と述べるにとどまり、具体的な方針やスケジュールは一切示されていない。 実行委員会のメン
「御召(おめし)列車」が橋の上に差しかかった瞬間に起爆し、川に転落させる計画だったが…(村上暁彦 / PIXTA)※写真はイメージ 皇室典範等の一部を改正する法律が成立し、7月24日に公布された。 10月24日の施行後は、旧宮家の男系男子を皇族の養子として迎え、皇族となった後、結婚した女性との間に生まれた男子には皇位継承資格が認められる一方、愛子内親王に皇位継承資格が認められない現行制度は維持される。 皇室のあり方に改めて注目が集まる今こそ、52年前の1974年8月14日には、昭和天皇の暗殺を企て、暴力によって天皇制を破壊しようとしたテロ計画が実行に移されようとしていた事実を確認しておきたい。 東アジア反日武装戦線の「狼」による「虹作戦」である。 本稿では、鉄橋に巨大な爆弾を仕掛けて昭和天皇が乗る特別列車「御召(おめし)列車」を爆破しようとしたこの計画が、どこまで具体化されていたのかを追う
妊娠・出産のさなかに女性が自らの命を絶つ例は、警察が把握しただけでも、2022〜2025年の4年間で210人に上った。 日本産婦人科医会(石渡勇会長)の記者懇談会では、自殺対策に取り組む民間団体による妊産婦の自殺の分析と、同医会による全国の分娩取扱施設を対象としたメンタルヘルスケアの調査結果が報告された。 心の不調を見つける仕組みは急速に普及し、一定の成果を上げた一方で、不調を把握した後に専門的な医療へつなぐ体制と、産後1か月健診を終えた後も支援を続ける仕組みには、なお空白が残ることが明らかになった。(ライター・松田隆) 4年間で210人、実数はさらに多い可能性 警察庁は2022年1月から、自殺した女性が妊娠中または産後1年以内であると把握した場合、その状況を自殺統計原票に記録している。 一般社団法人・いのち支える自殺対策推進センター(JSCP)が同原票データを分析したところ、2022年6
技能実習生、門限破って「ごめんなさい」…反省文“強要”した監理団体に賠償命令 「過度に自由を制約」裁判所が認定 「部屋が狭すぎる」 「ルールを破ると反省文の作成を命じられる」 「転職を妨害された」 技能実習生として来日した女性4名が、劣悪な住環境や過度な行動制限、さらには転職に関する虚偽説明に直面した。彼女たちは監理団体と実習先を相手取り、慰謝料などを求めて提訴。裁判所は、監理団体らの行為を不法行為と認定し、賠償を命じた。 以下、事件の詳細について、実際の裁判例をもとに紹介する。(弁護士・林 孝匡) 事件の経緯 Aさんら4名(※いずれも外国籍の女性、20代後半〜30代)は、技能実習法に基づき来日し、水産物の製造を営む実習先で水産加工の実習を行っていた。彼女たちの受け入れや調整は監理団体が担っていた。裁判所の事実認定によれば、Aさんらは、極めて過酷な環境での生活を余儀なくされていたようだ。
「車」が必要なのに“保有”認めず…生活保護受給者の「自立」を妨げる“行政の運用実態”に、裁判所が発した“警告”が意味するもの 生活保護制度において、自動車の保有は原則として認められていません。制度を支える原資が国民の税金である以上、資産価値のある物品の保有が制限されるのは一定の合理性はあるでしょう。 例外的に容認されるのは、公共交通機関が少ない地域での通勤や、障害者の通院など、やむを得ない事情がある場合です。しかし、法令等が定める要件を満たしていても、頑なにクルマの保有を認めない自治体もあり、地域格差が存在するのが実情です。 車の保有を認める「例外」へのハードルが異常なまでに高いケース、判断基準が不透明なケース、主治医の診断など切実な事情があっても考慮されないケースなどがみられます。 そんな中、裁判所は、生活保護法の趣旨に反する行政の取り扱いに対し、厳しい判断を下すようになっています。しか
佐藤二朗と橋本愛の“ハラスメント騒動”が物議、言い分食い違うも…「両者の間に事実認識のズレはほとんどない」弁護士が評するワケ 7月1日配信の「週刊文春 電子版」、および翌2日発売の「週刊文春」の報道で、突如、噴出した俳優の佐藤二朗と橋本愛の“ハラスメント騒動”。その後、佐藤がSNSや別の週刊誌紙上で怒りの反論をするなど、火種は勢いを増し、炎上を続けた。 4月期に放送されていたドラマ「夫婦別姓刑事」(フジテレビ系)の撮影現場で起こったふたりの間のトラブルは、当初から双方の見解が対立。双方の所属事務所、フジテレビも含めそれぞれの主張が食い違い、大騒動に発展している。(ライター・中原慶一) 橋本側の「制約」が佐藤本人に知らされず… まずはトラブルの経緯を振り返っておこう。 発端となった7月1日の文春の報道によれば、<佐藤は、同作の撮影中、過去のトラウマから、腕と肩以外の接触をNGとしていた橋本と
「植松の考えは真っ当だ」相模原障害者殺傷事件から10年、“賛同”の声に当事者が感じた“もう一つの恐怖” 「『植松の考え方は真っ当だ』『理解できる』——。そんな“賛同”の声が、あの当時は数え切れないほどあった」 精神障害の当事者・Aさんは、10年前の社会の空気をそう振り返る。19人の命を奪った男だけでなく、その思想に同調する見ず知らずの人々の存在に、Aさんは強い恐怖を覚えたという。 2016年7月26日、神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が殺害された。事件から10年を前に、精神障害者個人及び団体で構成される「全国『精神病』者集団」らが7月14日午後、都内で会見を開き、当事者たちが声を上げた。 会見の参加者らが「事件を報道するうえで、必ず取り上げてほしい」と訴えたのは、事件後に浮上し、そして“忘れられつつある”という措置入院の見直し問題だった。 事件を起こした植松
「黙認されてきたのに、なぜ今」全国でソープランド摘発相次ぐ…“裏事情”と見落とされがちな“最大の被害者”とは【弁護士解説】 各地でソープランドの摘発が相次いでいる。43年続く老舗もその例外ではなかった。 ネット上でも「これまで事実上黙認されてきたのに、なぜ今になって」と疑問や困惑の声が広がる。 和歌山市のソープランド「SK」で売春行為を知りながら個室を提供したとして会社役員の男が逮捕され、仙台市青葉区のMでは運営会社役員ら3人が逮捕、新潟市のZでは代表と従業員の男ら3人が摘発された。 東京・吉原では43年続く老舗Rもターゲットになった。いずれも容疑は売春防止法違反(場所の提供)だ。 仙台のMでは、2026年1月1日から28日までの間だけで4000万円程度の売上があったとみられ、当時の在籍女性従業員は200人程度に上っていた。吉原の店舗は年間数億円の売り上げがあったともいわれている。 なぜ今
「医者を馬鹿にしている」眼科医が“2569円の支払い”求めた裁判で勝訴…コンタクト作った患者は“一生、再診扱い”との査定を東京地裁が違法認定 患者が“中学生のとき、部活のために一度だけコンタクトレンズを作った”——ただそれだけで、その患者が数年後にまったく別の不調で眼科を訪れても、目の状態を測る基本検査の費用が“タダ同然”になる。 患者の立場からすれば「お得」かも知れないが、眼科医にとっては「タダ働き」を強いられることを意味する。 東京都のこひなた眼科(文京区)の藤巻拓郎院長は、そんな査定の取り消しを求め、国の関連団体を相手にわずか2569円の不払いをめぐって3年近く争ってきた。 東京地裁は7月2日、社会保険診療報酬支払基金による査定を違法と判断し、支払いを命じる判決を言い渡した。 藤巻院長は7月9日、こひなた眼科の藤巻栄子事務長とともに都内で会見。「このような運用が続けば、まともに眼科で
大型家電店に“排せつ物”とSNS騒然…「跡が床にありました」「空気清浄機がフル稼働」 “漏らす”行為は犯罪になる?【弁護士解説】 7月上旬、最近オープンした大型家電店のフロアで排せつ物が見つかったとする投稿がSNS上で相次いだ。 本件の真偽はいまだ定かではないが、仮に家電量販店や百貨店などの店内で排せつしてしまった場合、犯罪が成立したり、損害賠償を請求されたりする可能性はあるのだろうか。 「排せつ物が落ちていた」との投稿は多数あるが… 「2階でうんこ漏らしたバカいてたまげる 」 「恐らく (トイレに)並んでて間に合わなかった人の漏らした跡が床にありました」 該当の店舗のフロア内に排せつ物が落ちていたとする情報は、SNS上で複数のアカウントから投稿されている。また、3日だけでなく4日にも排せつ物が見つかったと報告する投稿が複数見られた。 ただし、本件について店舗側の公式発表は行われておらず、
作家・漫画評論家で、日本共産党福岡県委員会により除籍された職員である神谷貴行氏が、同委員会に未払い残業代の支払いを求めた訴訟で、福岡地裁は6月22日、被告の県委員会が原告の請求を全面的に受け入れる「認諾」の電子調書を作成。判決に至ることなく、原告の"完全勝利"で裁判は終わった。 「請求の認諾」とは、被告が原告の法的請求を全面的に受け入れる訴訟上の行為であり、電子調書が作成されファイルに記録されることにより、請求認容(原告全面勝訴・被告全面敗訴)の確定判決と同一の効力を持つ(民事訴訟法266条・267条)。 原告代理人の平裕介弁護士は「請求の認諾は、(被告を全面敗訴させるものであり、被告側代理人弁護士にとって)法律家としては"禁じ手"だ」と評した。 原告側は7月3日、都内で報告集会を開催。神谷氏は「党職員が労働基準法上の『労働者』(同法9条)であると裁判上正式に認められたのは、共産党104年
政府は従来、最低賃金について「2020年代に全国加重平均1500円を達成する」との目標を掲げてきた。だが達成時期を見直し、「2030年代前半」へ先送りすると報じられている。 複数の労組からなる「最低賃金全国一律大幅引き上げ実現!共同アクション」が7月2日、都内で会見。「目標が後退すれば年間の引き上げは44円程度にとどまる」と指摘した。 最低賃金で1年間ほぼフルタイムで働いても、年収(最低額の1023円で月150時間働いた場合)は184万1400円。さらに税金や社会保険料が引かれる。 会見に出席した下町ユニオンの石井美登里氏は「物価高騰を受け、卵2個を子ども3人に分ける、という家庭が存在する。子どもにひとり1個の卵を食べさせられるように、最低賃金を大幅に引き上げてほしい」と訴えた。 「全国一律の最低賃金がベスト」 最低賃金付近で働く人の実態は、統計にも表れている。 全労連が各地で実施してきた
13歳・中学1年生当時、登校のため家を出た男性は、大人およそ10人に取り囲まれた。制服のブレザーの留め具が壊れるほどの力で民間救急の車両に乗せられ、その日のうちに、本人の同意がないまま精神科病院へ「医療保護入院」させられたという。 一連の措置は違法だとして、男性が東京都や病院を運営する医療法人などに総額1億円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は7月1日、請求をいずれも棄却する判決を言い渡した。 男性側は、本人の同意なく強制的な入院を可能にする「医療保護入院」制度そのものの違憲性(適正手続の保障(31条)等の違反)も訴えていた。 しかし判決は、制度が憲法に反するかどうかには踏み込まず、個々の措置がいずれも法令に沿ったものだと結論づけている。 大人10人に囲まれ、即日入院 原告の火山優さん(仮名)は2018年2月1日、児童福祉法33条に基づく「一時保護」の名目で児童相談所の職員らに取り囲まれ、
「有休は欠勤扱い、診断書出せ」と強要、団交拒否…JR東海“労使10年紛争”が最高裁で決着、組合“完全勝利”宣言 最高裁は2026年6月12日、JR東海(東海旅客鉄道)が労働組合の団体交渉の申し入れに応じなかったことを巡る行政訴訟で、国(中央労働委員会)側の上告を棄却する決定(※)を出した。会社の団交拒否を不当労働行為と認めた二審・東京高裁判決が確定した。 ※上告に理由がないことが明らかであるため、口頭弁論を開かず、書面審理のみで棄却する方式(民事訴訟法317条2項参照) 発端は、1人の組合員が手術のため年次有給休暇(年休)を取った際、会社の助役から「診断書」の提出を求められたことだった。「年休に診断書はいらないだろう」――。その一言から始まった争いは、決着まで10年近くを要した。 提訴したJR東海労働組合(JR東海労)は6月24日、都内で記者会見を開き、「完全勝利」を宣言した。淵上利和(ふ
弁護士の福永活也氏が、ジャーナリストの「選挙ウォッチャーちだい」こと石渡智大氏(以下「ちだい氏」)の記事で名誉を毀損されたとして損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高等裁判所(山田真紀裁判長)は24日、福永氏の控訴を棄却する判決を言い渡した。福永氏の請求を全面的に退けた一審・東京地方裁判所判決が支持された。 福永氏は政治団体「NHKから国民を守る党」(以下、N国党)やその設立者である立花孝志氏の訴訟代理人を務め、2024年7月の東京都知事選挙などに同党公認で立候補した経歴を持つ。 本訴訟は、ちだい氏がウェブサイト「note」に投稿した記事中の「自分たちが犯罪行為や不法行為を平然かつ盲目的に次々と行った結果の蓄積であり、」との表現が、福永氏の名誉権および名誉感情を侵害するとして提起された。福永氏は一審で50万円の賠償を求めたが、控訴審では請求額を100万円に拡張していた。 福永氏の「不法行為
東日本旅客鉄道(JR東日本)で、労働組合に加入したばかりの社員に駅長(当時)が「早まるな」「考え直せよ」などと述べて加入を思いとどまらせようとした面談は、不当労働行為に当たる――。 東京都労働委員会(都労委)は今年3月18日、この駅長と運転区副長(当時)の面談発言を、いずれも労働組合法が禁じる「支配介入」と認定する全部救済命令を出した。「支配介入」とは、使用者が労働組合の結成や運営に干渉し、組織を弱体化させる行為を指す。 申し立てを行ったJR東日本輸送サービス労働組合(輸送サービス労組)と八王子地方本部は6月19日、都内で記者会見を開き、命令の意義と、認定後もなお続くという職場での労働組合への偏見・差別の実態を明らかにした。 2つの面談が問題に 都労委が交付した命令書の別紙によると、事件は2つの局面で構成される。1つ目は、2022年4月19日に立川駅で行われた駅長面談だ。社員Aさんは201
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