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第142回 「和」と「咊」 | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
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第142回 「和」と「咊」 | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
新字の「和」は常用漢字なので、子供の名づけに使えます。旧字の「咊」は、常用漢字でも人名用漢字でも... 新字の「和」は常用漢字なので、子供の名づけに使えます。旧字の「咊」は、常用漢字でも人名用漢字でもないので、子供の名づけに使えません。「和」は出生届に書いてOKですが、「咊」はダメ。どうしてこんなことになったのでしょう。 昭和17年6月17日、国語審議会は標準漢字表を、文部大臣に答申しました。標準漢字表は、各官庁および一般社会で使用する漢字の標準を示したもので、口部に新字の「和」が収録されていました。新字の「和」が収録されていたのは、禾部ではなく口部で、その一方、旧字の「咊」は標準漢字表には含まれていませんでした。昭和17年12月4日、文部省は標準漢字表を発表しましたが、そこでも新字の「和」だけが含まれていて、旧字の「咊」は含まれていませんでした。 昭和21年4月27日、国語審議会に提出された常用漢字表1295字には、口部に新字の「和」が含まれていて、旧字の「咊」は含まれていませんでした。国