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入浴以外の温泉利用 ―薩摩の場合、奥飛騨の場合― - 書痴の廻廊
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入浴以外の温泉利用 ―薩摩の場合、奥飛騨の場合― - 書痴の廻廊
入浴ばかりが温泉の利用法でない。 鹿児島県の指宿温泉あたりでは、大正時代の後半ごろから昭和中期に至... 入浴ばかりが温泉の利用法でない。 鹿児島県の指宿温泉あたりでは、大正時代の後半ごろから昭和中期に至るまで、これを製塩に活用していた。 四角ばった呼び方をすれば泉熱利用製塩法。 発案者は黒川英二工学士。 80℃を超す高熱の湯を鉄管に引き、その鉄管を海水槽の中に巡らし、漸次あたため、蒸発させて塩を製する。言葉にすれば単純な仕組み。指宿温泉の特徴――豊富な湯量と場所によっては100℃に届く湧出温度はこの仕組みの実現に十分な条件を整えていた。 幸運にも、草創期の写真が残されている。 昭和四年、未だ同業者のない時代。もっともらしい科学知識をタテマエにした詐欺事件はこのころ既にありふれている。これはいったいどちらであるか、本当に採算が合うのか否か、期待と疑念を綯い交ぜにして世間が見詰めた、黒川英二の塩田の景――。 一見して、すぐさま草津温泉の「湯畑」を連想(おも)った。 しかしここに満ちているのは湯で