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『権力の終焉』が、競争のルールを書き換える - HONZ
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『権力の終焉』が、競争のルールを書き換える - HONZ
国民国家システムは終焉を迎えつつあり、国家権力は衰退していると多くの書籍は言う。その一方で新聞や... 国民国家システムは終焉を迎えつつあり、国家権力は衰退していると多くの書籍は言う。その一方で新聞やネットには、強行採決、右傾化というキーワードが飛び交う。 資本主義システムでは経済の格差が広がる一方であることが示される傍らで、政治権力における格差の縮小傾向を示す様々な出来事も起こっている。 これらは一体何を意味するのだろうか? スマホやソーシャルメディアといったITの進化によって、権力が大きなものから小さなものへとシフトする。それ自体は、疑いの余地もないことである。だがそれだけで全てを片付けるのは、少し部分的で表面的であるのかもしれない。 権力とは、ほかの集団や個人の現在または将来の行動を命令したり、阻んだりする能力のことを指す。誰だって権力を手中に収め、世界を思うがままにしてみたいと願望はあるだろう。しかし、苦労して権力を手にしたところで、その力を行使できる範囲は限定的なものなっているーー