コラム：中国移動の参入却下、米国が踏み出す「最初の1歩」か

［香港 ３日 ロイター BREAKINGVIEWS］ - 米商務省の電気通信情報局（ＮＴＩＡ）は２日、米連邦通信委員会（ＦＣＣ）に対して、国家安全保障上の理由から中国の通信最大手、中国移動（チャイナ・モバイル）0941.HKによる米国発の国際電話サービスへの参入申請を却下すべきだと勧告した。 これを前例として、米国は今後も中国の通信企業に対する参入制限を相次いで打ち出す可能性がある。中国政府が自国企業および個人を通じた海外での通信を監視しにくくするための作戦が進行しているようだ。 中国移動は売上高のほぼ全額を中国国内で稼いでおり、その大半がデータ通信なので、「セクション２１４」と呼ばれる認可を却下されることによる財務上の影響はとるに足らないだろう。しかし今回の措置は、より幅広い意味合いを持っている。 中国の個人と企業の海外移動が増えている今、中国共産党は彼らを監視するための取り組みを強化し