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「月と蟹」著者 道尾秀介さん
気鋭の小説家・道尾秀介さんの新作長編『月と蟹』がついにドロップした。今作の主人公は道尾作品にとっ... 気鋭の小説家・道尾秀介さんの新作長編『月と蟹』がついにドロップした。今作の主人公は道尾作品にとって久しぶりとなる「子ども」。小学5年生の慎一と春也はどうして神様を創り出したのか? 大人の眼からは見えない子どもの純粋で残酷な世界を描いた今作について、道尾さんにインタビューを行った。 道尾:「もともと今作は子どもを主人公に据えるというところから始まったんですが、ある時代以降の子供は日常の中に携帯電話やゲームが入り込んじゃっているので、普遍的なものが書きにくい。だから少し舞台を昔にして、僕が小学5年生の頃を中心に、その前後で作品の内容にそぐう年を探しました」 ――本作では慎一、春也、鳴海という小学5年生の子どもたちを主人公に据えています。子どもを主人公にするのは、道尾さんの作品としては久々ですよね。 道尾:「メインの視点で使うのは久しぶりです。編集さんの方にどんなのが読みたいですかと聞いたときに