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赤とんぼが飛んだ夏|もるすこ
優は立ち止まって顔を上げた。一粒の汗が日焼けした頬をつたっていく。右手に下げた黒いスポーツバッグ... 優は立ち止まって顔を上げた。一粒の汗が日焼けした頬をつたっていく。右手に下げた黒いスポーツバッグが、真夏の暑さを溜め込んでいる。 目の前には木造二階建ての一軒屋。二階の木の雨戸は閉め切ったまま。家全体が左に傾いている。 この家に優のじじとばばが二人きりで住んでいる。 縁側から、ばばがひょっこりと姿を見せた。 「あれ、早かったやんね」 ばばのゆったりとした声が暑さに揺れながら伝わってきた。優はとりあえず笑みを浮かべた。 玄関に回った。かまぼこ板に『北原』と書いてある。 引き戸をガラガラと開けて土間に入った。期待したほど涼しくはない。かかとを踏んで靴を脱ぎ、一段上がった板張りの床を踏んだ。 ギー 床のきしむ音が、ひび割れた漆喰の壁に吸い込まれる。 居間にやってきてスポーツバッグを下ろした。湿っぽい畳に座っていると、ばばが縁側のほうから、そろりそろりと歩いてきた。 「こげん暑かと汗のパーっち出て