「生活」のなかのポップミュージック｜imdkm｜note

音楽の「役割」音楽の起源についてはしばしばそれがある共同体において重要な役割を担っていたという話が取りざたされる。たとえば「歌」が頻繁に宗教的儀礼に用いられてきたことは古今東西を見渡せばすぐにわかることだ。あるいは宗教とは離れるが古代ギリシアでは歌の旋律を規定する旋法（いわゆるイオニアンとかドリアンとかいうやつ）ごとに、各々の旋法がどのような役割を持つかに関するコンセンサスがあったというし、戦のときはこれだなんていうふうに、TPOに応じて用いるべき旋法というのが決まっていた。 こういう類の例で個人的にとても気に入っているのは東アジアで見られる歌垣という慣習で、そこではある旋律を覚えてそこにあわせて巧みに言葉を紡ぐこと、すなわち「歌う」という技能が「自由恋愛」が許されるか否かの条件になる。それは現代日本のわれわれが想像するラヴソングのように「自分のなかから湧き上がる思いを歌にする」とか、ある

[sakstyle]

「日々の生活の土台になる感性的な「世界」と、言葉によってかたちづくられる別種の「世界」と、両方の関係を調節するものとして鳴る」「生活のなかで音楽が果たしている役割をどのように捉え、批判的に練り直し」

[shiba-710]

”現代のポップミュージックにしても「環境」としてわれわれと「世界」のあいだを取り持ってくれている。役に立つそのあり方が「共同体の維持」から「世界と自分」にスライドしている”