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慶應義塾大学出版会 | 慈悲と正直の公共哲学 | 桂木隆夫
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慶應義塾大学出版会 | 慈悲と正直の公共哲学 | 桂木隆夫
現世に生きる、神ならぬ人びとへのまなざし 徳川家康から福澤諭吉へ。日本の公共哲学、その淵源と持続を... 現世に生きる、神ならぬ人びとへのまなざし 徳川家康から福澤諭吉へ。日本の公共哲学、その淵源と持続を歴史に読む ▼本書は、戦国時代の混乱を武力を以て終わらせた徳川家康の統治思想が、日本の公共哲学の原型であるという意表を突く主張から始まる。そして、家康に淵源し、以後250年に及ぶ平和と安定を支えた公共哲学を、鈴木正三、『葉隠』、太宰春台、海保青陵、そして福澤諭吉の思想に探ってゆくのである。 西欧のヒューマニズムが基づく軍事と土地所有ではなく、軍事と商業。すなわち、武士と商人の相互性と、両者のバランス感覚としてのヒューマニズム、そしてそれが育んだ自生的秩序が日本の公共性の核心にあることを、「慈悲」と「正直」を鍵語に解き明かす。現代の公共哲学に歴史からの再考を迫る、知的冒険の書である。 はじめに 第1章 日本のヒューマニズムはどこから来たか 第1節 はじめに 第2節 マキァヴェリアン・モーメントと