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武田鉄矢 「不機嫌じいさんと苛立つばあさんは社会の迷惑」
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60代半ば、人生の折り返し地点を過ぎ、これからどう山を降りていけばいいのか──死をうけとめる練習帳と... 60代半ば、人生の折り返し地点を過ぎ、これからどう山を降りていけばいいのか──死をうけとめる練習帳として綴られた『大・大往生』が話題の鎌田實・諏訪中央病院名誉院長と、人生の午後の楽しみ方を指南した新著『西の窓辺へお行きなさい―「折り返す」という技術』の武田鉄矢氏が語り合った。 * * * 武田:先生の本に幾人も登場する、鮮やかに人生を降りた人たちの静けさみたいなのっていうのは、世の中にはやっぱり偉いじいさんとばあさんがいますね。 鎌田:そうなんです。90歳に近いおばあちゃんが、もう限りがあるっていうのに、リハビリテーションを一生懸命するんです。無理しなくていいよと声をかけると、「どうしても梅干しを漬ける時期だ」と。自分が死んだあと、私を思い出してもらって、子供や孫たちに食べてもらいたい、今日より明日、ちょっとでもよくなってうちへ帰り、子供たちに何か残してあげたいと。 武田:本当にいい話です