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国総研資料 第 742 号
本研究は,2011年東北地方太平洋沖地震津波の避難行動を再現する津波避難シミュレーションを行い,その... 本研究は,2011年東北地方太平洋沖地震津波の避難行動を再現する津波避難シミュレーションを行い,その結果と実際の避難行動とを比較することにより,シミュレーションの適用性を検証した. 対象は,岩手県釜石市の中心市街地における徒歩避難者の避難行動である.シミュレーションでは,街路・建物ネットワーク上の建物に約4,700人を配置し,収容可能人数を考慮した最寄りの避難場所を選択するモデル(条件付きp-メディアン問題モデル)を用いた.歩行速度はアンケートで得られた「65歳以上比率」及び「グループ歩行比率」をパラメータとして設定した.シミュレーションで得られた避難完了者の時間的増加を示す曲線は,長距離を避難する行動など再現できていない部分はあるものの,青壮年を中心としたアンケートの結果と近く,リアス式海岸沿岸部の徒歩避難者の避難行動に津波避難シミュレーションをある程度適用できることが分かった.
2013/09/06 リンク