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作家・甘糟りり子が、花々や野草とともに生きる鎌倉の家。【美意識のある家】
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作家・甘糟りり子が、花々や野草とともに生きる鎌倉の家。【美意識のある家】
庭の景色が美しい居間。大きなローテーブルは知人の人形作家から譲り受けたもの。椅子や棚などの家具は... 庭の景色が美しい居間。大きなローテーブルは知人の人形作家から譲り受けたもの。椅子や棚などの家具は、鎌倉で最も古い家具店「島屋」で揃えた。好みにあつらえることもでき、母親である幸子さんの友人の作家・澤地久枝さんにも紹介したという。 「丁寧に暮らす」とは、こういうことなのだ、と痛切に思わされる佇まいの家である。住んでいる人の好みや暮らし方がよくわかる家具の選び、手入れが行き届いた器や調度品、家中に飾られた季節の草花……。一朝一夕には作り出すことのできない空気がここには流れている。昭和初期に建てられたという鎌倉の家に、作家の甘糟りり子さんは子どもの頃から暮らしている。「元々はどなたかの別荘だったそうですよ。三十数年前、向田邦子さんに移築建築専門の建築家を紹介されて、家の半分を改築しました。福井県の合掌造りの家屋を移築したんです。日本建築で最も華奢な数寄屋造りと最も頑丈な合掌造りが合わさって一軒に