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「知恵の輪熊」の可愛らしさは誰にもわかるまい|些事にこだわり|蓮實 重彦|webちくま
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「知恵の輪熊」の可愛らしさは誰にもわかるまい|些事にこだわり|蓮實 重彦|webちくま
蓮實重彥さんの短期集中連載時評「些事にこだわり」第4回を「ちくま」11月号より転載します。東京また... 蓮實重彥さんの短期集中連載時評「些事にこだわり」第4回を「ちくま」11月号より転載します。東京または全国各地で、ハクビシンや猿、猪や熊などさまざまに出没する野生動物たち。しかしいかなる動物にもまして魅惑的なのは、幼児のおぼえちがいから生まれた「知恵の輪熊」なのでした――。 いまからかなり前の二十世紀の終わり頃だったと思うのだが、妻と二人で遅い夕食のテーブルを囲んでいると、ふと何やら気配を察して思わず瞳をあげ、隣家をへだてるコンクリートの壁が見える小さな窓に視線を送る。すると、何やら大型の――明らかに猫ではない――動物がこちらをじっと窺っているではないか。その不気味に輝く瞳と目があうと、相手は動こうともせずにじっとこちらを見すえている。このあたりにはあまり目にしたこともないのに、あれは間違いなく狸か狢だと確信し、妻に目を向けてみよとうながすと、あっと口にするなり、フォークを持つ手をとめてしま