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火とぼし山 - ほ ほ え み
火とぼし山4 「次郎さん。引越しをしても、私 と会ってくれる?」 「もちろん。きよちゃん、時々会 お... 火とぼし山4 「次郎さん。引越しをしても、私 と会ってくれる?」 「もちろん。きよちゃん、時々会 おうね」 「どうやって会うの」 「おらは、休みがない。だから、 夜しか会えない」 「じゃあ、私が会いに行くわ」 「えっ、きよちゃんが」 次郎が、驚いて聞きました。 「次郎さんは、休みがないんでしょ。 だったら、私が会いにいく」 「でも・・・きよちゃんは、女の子。 暗い夜道を、何時間も歩かなくては ならないのだよ。 きよちゃん、夜道を一人で歩けるの」 次郎が心配して聞きました。 「だいじょうぶ。次郎さん」 きよは、きっぱりいいました。 「大好きな次郎さんのためなら、 私どんなことでもする」 きよは、心の中でそっとつぶやき ました。 つづく 「おみわたり」で有名な信州の諏訪湖 には、「火とぼし山」という悲しい伝 説があります。