「７４７を愛している」と最後の航空機関士 空の安全守り２８年 - MSN産経ニュース

ホノルル空港を離陸する直前、機体にレイを下げるという世界で初めての試みも行われた＝現地時間０９年７月３０日午前（森本充撮影） 配置転換や異動は会社員にはつきものだが、職種自体がなくなるという経験はあまりないだろう。操縦室に乗り込み燃料計算やアナログ計器のチェックを行い、フライトを支える航空機関士、広瀬正一さん（５５）は、そんな経験をジャンボ引退とともに味わった。 ジャンボとの出合いは昭和６２年、羽田から大阪に飛んだのが初。それまでの約２３０人乗り「ＤＣ８機」と比べ、ほぼ倍の定員約４３０人。燃料はドラム缶１千本分の２０万リットルで燃料タンクも５つ搭載。「大きいなぁ」というのが印象だったと振り返る。 航空機関士は機体バランスを保つため、膨大な燃料を５つのタンクから均等に使っていく。スイッチなど１千を超える計器の異常に目を光らせ、緻密（ちみつ）な燃料計算をやってきた。コンピューター化などが進み、