大学サッカーが果たすべき歴史的役割 - スポーツナビ

１９３６年のベルリン五輪１回戦で日本がスウェーデンと対戦した際、アナウンサーは「ここにも日本人が、ここにも日本人が……」と実況していた。現存する映像でそのシーンを見たことのある方も多いだろう。 戦前の時点で、小柄な日本人は運動量と敏しょう性を生かしたサッカーをしていた。そうして本場欧州のサッカー強国を、大柄な選手たちを、きりきり舞いさせたのだ。このときの日本代表は早稲田大（以下、早大）の若い選手たちを中心に構成されていた。 早大が３−１で福岡大を下した第６１回全日本大学サッカー選手権（インカレ）決勝でも、似たような光景を見ることができた。先発メンバーのなかに身長１８０センチ台の選手が６人、そのうち１８５センチ以上が４人という福岡大の高さを、スピードと運動量、出足の速さで勝り、さらに粘り強いカバーリングをする早大が凌駕（りょうが）した。 かつて大学が日本のサッカーをけん引し、関東大学リ