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【諸君、こいつは朝鮮人だぞ 文学者が見た朝鮮人虐殺/江口渙】
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【諸君、こいつは朝鮮人だぞ 文学者が見た朝鮮人虐殺/江口渙】
屋根と云う屋根は無論の事、連結機の上から機関車の罐(かま)の周囲にまでも、ちょうど、芋虫にたかっ... 屋根と云う屋根は無論の事、連結機の上から機関車の罐(かま)の周囲にまでも、ちょうど、芋虫にたかった蟻のように、べた一面、東京からの避難民を乗せた私たちの列車が、赤羽の鉄橋を北へ渡ったのは、九月八日の午後六時すぎででもあったろうか。 汽車の中は、地震の噂、火事の噂、朝鮮人、社会主義者の噂でもっていっぱいだった。(中略) 汽車が荒川の鉄橋をほとんど渡ろうとした時だった。みんなの話しに耳を貸しながらぼんやり外を眺めていた私は、一丁足らずの上流を、岸に近く、何か白い細長いものが流れて来るのに気がついた。多量に水蒸気を含んで鈍く煙った雨上がりの薄暮と、うす濁りのしている河水のために、最初はその白いものが何であるか、少しも見当がつかなかった。 然し、畦(あぜ)の草叢(くさむら)の上を一群の人々が、その白いものを追い駈けるらしくぞろぞろやって来るのを見た時、ことにみんな手に手に竹槍や鳶口(とびくち)らし