サン＝サーンスの墓

サン=サーンスをはじめとするフランスの作曲家の生涯や作品、フランス近代の音楽史を紹介。「交響曲」と聞いてまず思い浮かぶのは、オーストリア=ドイツ古典楽派につらなる作曲家の名前ではないでしょうか。ハイドン、モーツァルト、ベー トーヴェン...。18世紀にわたって書かれてきた交響曲は、かれらの時代にその形式に完成（ソナタ構造をもつ楽章を含む、四つの楽章で構成されるなど）がみられたといわれます。 19世紀ロマン派の時代に創られた交響曲群も欠かせません。シューベルト、メンデルスゾーン、ブラームス、ブルックナー、マーラーと、時代を経るにつれて交響曲のスケールは大きくなります。演奏会市場に娯楽を供給する目的で大量生産された交響曲は、音楽家にとって最大にして最適な自己表出形式の一つとなるまでに発展しました。 しかし、交響曲はオーストリア=ドイツの専売特許ではありません。しばしば「国民楽派・民族主義音楽」

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