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蒼穹の回廊 書評
Home > Library > Review > 23 2004/10/31 『文学校』 赤瀬川原平・大平健 岩波書店 副題が「精神科... Home > Library > Review > 23 2004/10/31 『文学校』 赤瀬川原平・大平健 岩波書店 副題が「精神科医の質問による文章読本」。早い話が文章読本である。谷崎にも三島にも「文章読本」があるが、正直どれもつまらない。文章の好き嫌いは人それぞれ。その評価も時代や読者によって変わってくる。赤瀬川原平ともあろう人が、そんなありきたりな本をどうしてまた書こうと思ったのかと不思議に思ったくらいだ。ところが、読んでみると、これはなかなかよくできている。文章の書き方はこうだと大上段に構えるのでなく、赤瀬川の書いた四冊の本を教材にして、精神科医でもある大平健が、著者である赤瀬川氏にお教えを乞うという私塾形式になっている。「文学校」というタイトルのつく所以だ。 上手下手を別にして、こうして書いている拙文もまた文章である。書いてみれば分かることだが、書きたいことと、書かれたことと
2012/01/11 リンク