朝日新聞デジタル：香川大、電子移動度１０００倍の液晶性有機半導体を開発 - 日刊工業新聞ニュース - デジタル

印刷 香川大学の舟橋正浩教授らの研究グループは、従来の約１０００倍の電子移動度を持つ有機半導体を開発した。有機溶媒に溶けやすいことも特徴で、塗って形成できる。低コストな次世代太陽電池として期待されている有機薄膜太陽電池の性能を大幅に上げられる可能性があるという。太陽電池用途として３年後の実用化を目指す。 開発した半導体化合物は、ｎ型半導体の性質を示す有機化合物「ペリレンテトラカルボン酸ジイミド」に、シリコンゴムに使われている「オリゴシロキサン」を結合したもの。 室温で液晶性を示すことが特徴で、非晶質の半導体よりも分子がきれいに並んでいるため電子が移動しやすい。代表的なｎ型有機半導体であるフラーレンと比べ、電子移動度は約１０００倍。フラーレンより安価に合成できるという。 有機溶媒に溶けやすく塗るだけで簡単に形成できる。ただ、塗って形成した場合は結晶構造が崩れて電子が通りにくくなる。こ