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第21回ボイルドエッグズ新人賞・受賞の言葉/坪田侑也
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第21回ボイルドエッグズ新人賞・受賞の言葉/坪田侑也
僕にとって小説を書くことは、海水浴や花火大会なんかと同列の夏の風物詩だった。蝉の声を窓ガラス越し... 僕にとって小説を書くことは、海水浴や花火大会なんかと同列の夏の風物詩だった。蝉の声を窓ガラス越しに聴きながら、図書館のクーラーの下でキーボードを叩く。たまに手を止めては、翌日の部活動を思い出し憂鬱になる。昨年の八月もそうやって過ぎていった。 「小説家になりたいな」というぼんやりとした願望は小学生の頃からあったが、本格的に書き始めたのは中学一年生になってからになる。僕の通う中学校には、毎年夏休みに、自らテーマを決めて取り組み、休み明けに展示するという、自由研究的な課題があるのだが、僕はそこで迷わず小説を書くことを選んだ。一年、二年、三年と、毎夏、一作ずつ物語を作り上げたのだった。 その展示会では小説を手にとる人など稀だったため、僕はただ自分の好きなように書いていた。こだわるところは徹底的にこだわったが、面倒なところはいとも簡単に妥協してしまう。自己満足できればいいと思っていた。自分なりにいい