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緊急論考「小さな政府」が亡ぼす日本の医療(8) | 2008年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
李 啓充 医師/作家(在ボストン) (2779号よりつづく) 本シリーズをここまで読まれてきた方には,... 李 啓充 医師/作家(在ボストン) (2779号よりつづく) 本シリーズをここまで読まれてきた方には,もう私の結論はおわかりだろうが,日本の医療を本当に持続可能なものとしたいのであれば,百害あって一利もない「小さな政府」路線と訣別する以外に道はないのである。 応益負担でなく,応能負担を これまで何度も述べてきたように,西欧諸国の実例を見る限り,「大きな政府」にしたからといって,自動的に国民の負担が重くなるわけではない。国民の負担を重くせずに「大きな政府」を運営する秘訣は「応能負担」の原則を徹底することにあるのだが,「持てる者・余裕のある者が社会のために多くを負担する」という,ごく当たり前の原則に徹しさえすれば,平均的国民が重税に喘ぐことなく,財源を手当てすることが可能となる(註1)。 しかし,非常に情けないことに,いまの日本では,「自己責任(=応益負担)」ばかりが声高に唱えられ,「余裕のあ
2008/05/20 リンク