「プレゼント」（訪米第１号）に対する高すぎる「お返し」（対中対決戦略全面加担）－アーミテージ報告のシナリオどおりに展開する日米関係－｜コラム｜21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ

日本の真珠湾攻撃・日米開戦(１２月８日)の前日に当たる２０２０年１２月７日に発表された５回目のアーミテージ報告(以下「報告」)は、間もなく(２０２１年１月２０日)発足しようとするバイデン政権と２０２０年９月１６日に発足したばかりの菅政権を強く意識した、それまでの４回の報告と比較しても格段に政治的メッセージ性の強い性格のものです。そのことは、「日本のリーダーシップを奨励し、より対等な同盟から最大限の価値を引き出す」ために、「日本のリーダーシップの役割を維持しようとする菅義偉首相の努力を熱烈に支持し、ジョー・バイデン大統領と最も早く会談する訪問者の一人になるよう奨励」するという、これまでの報告では見たこともない露骨なまでに生々しい「提言」を冒頭の＜序文＞においていることに端的に表れています。そして、第３回までの報告に見られない今回の報告の最大の特徴は「対中対決戦略」を中心かつ全面に据えたことで

[paravola]

「バイデン大統領が招待する最初の外国の首脳」という「栄誉」を菅首相に与え...アーミテージ報告の作成にかかわったこともあるカート・キャンベルは「インド太平洋調整官」というアジア戦略の要のポストに早々と起用