三菱側、遺族らと和解 泉南アスベスト被害 - 産経関西

かつてアスベスト（石綿）産業の集積地だった大阪・泉南地域の健康被害をめぐり、地域最大規模の工場だった旧三好石綿工業（泉南市、現三菱マテリアル建材）と元従業員や住民らとの補償交渉が１１日、大阪市内で行われ、三菱側が１億２３７０万円の解決金を支払うことで訴訟外の和解が成立した。解決金は、国指定の石綿疾病でないため救済の枠組みから外れていた「胸膜プラーク（胸膜肥厚斑）」の被害者にも分配されるという。 補償を求めていたのは、同社工場の元従業員や周辺住民ら１９人の被害者や遺族ら３５人。被害者は肺がんや石綿肺、胸の膜が白く板状化する胸膜プラークになった。 胸膜プラークは肺がんなどに進行することが多いが、石綿健康被害救済法（石綿新法）による救済の対象外。三菱側は胸膜プラークについては継続協議として責任を認めていないが、被害者側の代理人として交渉にあたった大阪じん肺アスベスト弁護団は、支払われた解決金を分

[oriono]

「労使交渉や裁判によらず、企業側との補償交渉で、胸膜プラークなど救済の枠組みから外れていた被害者らを補償できる意義は大きい」