くらしの扉

上川管内の東川、東神楽、美瑛の隣接3町でつくる大雪地区広域連合（連合長・松岡市郎東川町長）が、農家や年金生活者などが加入する国民健康保険（国保）の保険料を、来年4月から統一する。広域連合としては全国初の試みだ。保険料はどうなるのか、保健サービスは維持できるのか−。厚生労働省が国保事業の再編・統合に乗り出す中、課題を探った。（斉藤紳一） 「広域連合内の自治体は旧産炭地あり、農業地帯ありで、（保険料の）格差は埋まらない」。空知管内奈井江町など一市五町の国保事業を運営する空知中部広域連合の北良治連合長は、七月に開かれた厚労省の国保再編・統合推進委員会のヒアリングで、保険料一本化の難しさを訴えた。 同連合は介護保険事務の効率化のため一九九八年に発足。二○○一年から全国で初めて国保事業の広域化に取り組んだ。だが、保険料は加入者（被保険者）の所得、資産の格差が大きいため、現在も各市町村が独自に決め