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音感よもやま話 - 月刊クラシック音楽探偵事務所
独学で作曲の勉強を始めた高校生の頃、父親に「音楽の才能があるかどうか専門家に見て貰おう」と言われ... 独学で作曲の勉強を始めた高校生の頃、父親に「音楽の才能があるかどうか専門家に見て貰おう」と言われて、とあるプロの音楽家の処に連れて行かれたことがある。 家を訪問すると、グランドピアノが置いてある部屋に通され、「この音何の音?」といきなりピアノの音をひとつポーンと鳴らされた。「B♭」と私が答えると、「残念。Aだよ。うーん、どうやら絶対音感はないみたいだね」と言われてしまった。 そして、「まあ、とにかく音楽大学を目指すか、あるいは音楽は趣味でやるか、よく考えて結論を出しなさい」という(まあ、私も友人の息子に「音楽の才能があるか鑑定してくれ」と言われたら、そう答えるしかないだろうという)真っ当な助言をいただいた。 とは言え、もともと音楽の「才能」に目覚めたわけでもないし、音楽大学にも「絶対音感」にも興味はまったくなく、助言はそのまま右の耳から左の耳に抜けてしまった。 ただ、「音」の件だけは気にな