「変身」
職場の飲み会があった。金曜の夜ということもあって、雑居ビルの二階にある居酒屋は、満席で、騒然としていた。遅れて到着した僕は、その店の騒がしさと派手な看板にげんなりする。何がそんなに楽しいのだろう。ここは天国なのかい?この暖簾の向こう側に、しあわせは、あるの? 乾杯をして宴会がスタートした。続々と料理が運ばれてくる。大皿の料理を小皿にわけるのが、端の席に着いた僕と総務のマヤちゃんの役目になった。テーブルの端というのはそういう席だ。マヤちゃんは仕事では見せない器用さを発揮して、丁寧に、手早く、サラダを取り分けていく。水菜の緑とオニオンの白。色取り鮮やかなサラダが小皿に作られていく。プチトマトがそれぞれの頂にちょこんと置かれているのが可愛らしかった。終始、その作業は迅速だった。効率化されていたというべきか。 普段のぶっきらぼうからは想像できない、意外な才能に感心しながら、手先を観察していた僕に、
ワールドコンがはじまったらしく、SF オタのひとたちが盛り上がっている。 エヴァンゲリオン劇場版(今世紀エヴァンゲリオン?)がはじまるらしく、エヴァ世代のアニオタのひとたちが盛り上がっている。 というのを横目に眺めつつ、どうも 2007 年のおれはあのへんのオタ現象に対して当事者意識を発揮しないようであるなと思った週末。アニメも SF もけっこう好きなんだから、無関係ではないはずなんだけど、おれの最先端はそこではないということか、あるいは。外向きの車座でここまで来た。地球を発ったスターシードは時間が進んだだけ離れ離れになって、もはや同じ星座を見ることもない。たまに時空の波が揺らいで懐かしい風景が押し寄せてきたり、あるいは新世代のエンジンを載せたロケットが追い越していったりもするけど、どのみち誰もがどこかにたどり着いたりたどり着かなかったりするというだけの話で、それでなにかが変わるわけじゃな
はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28
風呂上り、寝室に入るとネグリジェ姿の妻が、真っ赤なレースのパンティを頭に被っていた。OKのサインだ。 その夜、性交した。 次の日、風呂上り、寝室に入るとネグリジェ姿の妻が、一切装飾性の無いベージュのボーイレッグのショーツを頭に被っていた。積極性はないが、拒まない、というサインだ。 その夜、性交した。 それから4日ほど、寝室の妻は頭にナプキンを載せていた。もちろん、生理のサインだ。 それらの夜、性交しなかった。 結婚以前の、はじめて妻と夜を共にした夜、「そろそろ、床に就きましょうか」と私が言うと、妻はおもむろに真っ赤なレースのパンティを被って、はにかみながら「はい」と答えた。私は驚愕した。しかし、「なぜパンティを被るのですか」と聞くのは憚られた。何かそういう習慣――就寝時にパンティを被らなければ眠られない、というような――が彼女にあるのだと強いて納得して、あかりを消し、床に就いた。 私は彼女
「オレは人間をやめるぞー! ジョジョーーッ!!!」 「オレはやめないぞー! ディオーーッ!!!」 「ほんとにやめるぞー! ジョジョーーッ!!!」 「やめればー! ディオーーッ!!!」 「ほんとのほんとにやめちゃうぞー! ジョジョーーッ!!!」 「うだうだ言ってないで早くやめれば〜 ディオー」 「やめちゃうんだよ〜 ジョジョ〜!」 「いいよ〜 ディオ〜!」 「…くすん」 「あ、ご、ごめん…」 「ほんとなのに…」 「なんかちょっと悪のりしちゃって…。人間やめるってどういうこと?」 「石仮面かぶる…」 「そしたら人間やめられるの…?」 「うん…血とか吸う…」 「…そっか」 「止めてほしかったの…」 「えっ?」 「ジョジョに止めてほしかったの!」 「オ、オレ今度はがんばるから!」 「うん!」 「じゃあ、もう一回な!」 「に、人間やめちゃうけどいいですかー! ジョ…ジョナサン・ジョースター!!!」
今日は帰り道、急に雨降りになりびしょぬれで家に帰った。家に帰って湯船に湯を張りながらシャワーを浴びていた。最初、シャワーの温度が段々体に慣れて下がっていくような気がしていたけど、冷えた体がシャワーで温まっていっているんだなあと気付いた。何年か前、雨の日。びしょぬれで家に帰ってきた私が、髪を適当にタオルで拭いただけでぼんやりしていたら、当時付き合っていた人が、風呂を沸かしながら私の服を脱がして「風邪引くやろ!風呂入れ!」と怒った。驚いていた。私はそういう習慣がなかったので、と言うか、今考えると、いい加減すぎるのだけど、雨でぬれても髪を拭いた後は服も適当に拭いてそのままぼんやり家事をしたり本を読んでいた。日頃も「雨が降りそうだから傘を持っていく」と言うことも家を出る時に考え付かないし、傘はすぐどこかに忘れるし、始終雨に降られていたし、そしてそのまま家に帰って拭くだけだった。ああ、そうか、そのま
はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28
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攻殻のフチコマが泣くシーンの欄外コメントや、サモンナイトのロボットランドルさんを例に挙げるまでもなく《ロボットの泣く絵》には決まって「(泣いてませんよ)ただのレンズの洗浄液です」というセリフが続くわけで、あろうことか(あろうことか?)おれはこのセリフが大好きなのである。 というのも、人間の涙だってそもそもはレンズの洗浄液なわけで、じゃあじゃあこのロボのセリフの言外には、ある種の三段論法が隠れているのである。 すなわち、「人間の涙もレンズの洗浄液」「人間の涙は感情の発露の最たるもの」「じゃあ、レンズの洗浄液を流すロボットにも、感情が芽生えるんじゃね?」という論法である。どこをどうとっても間違った論法には違いないのだが、おれはこの考えが大好きなのだ。こいつらもいつか感情を持ってしまうんじゃないか。そんな期待を抱かせやがるセリフなのだ。 ロボットたちが「泣いてませんよ。ただのレンズの洗浄液ですよ
2007年02月16日20:19 カテゴリ セントラルパーク いらなくなった女の子は、中央公園の東側に捨てられる。いらなくなった男の子は西側、いらなくなった男のひとは北側、いらなくなった女のひとは南側に捨てられる。実際はもっと細かく分けられているけれど、大まかに言えばそんな感じだった。 前はヤクザのひととか変態のひととかが、ずっと幼い女の子や男の子を勝手に攫っていったりしたけれど、一度テレビのひとに騒がれて、それから警備が厳しくなった。外側の金網が高くなって、見回りも一人ずつから二人ずつに増えた。 そのことを愚痴る子もいる。攫われたほうが今よりいいずっと暮らしができるんじゃないかって。そう言われるとわたしは、「かもしれないね」って頷くけれど、本当のところはわからない。いい暮らしをできた子もいるんだろうし、もっとひどいことになった子もいるんだろう。 今の季節、夜、わたし達は折り重なるように眠
うまくいかない日に仕込むラペ 「あぁ、今日のわたしダメダメだ…」 そういう日は何かで取り返したくなる。長々と夜更かしして本を読んだり、刺繍をしたり…日中の自分のミスを取り戻すが如く、意味のあることをしたくなるのです。 うまくいかなかった日のわたしの最近のリベンジ方法。美味しいラペを…
はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28
またぞろ「究極超人あ〜る」と「げんしけん」の対比が盛り上がり、かつまた鳥坂センパイってどうよ話も再燃したりしなかったりしていたらしく機を逸した。文系におけるオタ組織論のアレよな。たぶん鳥坂センパイからもうちょっと辿ると植木均氏とか無責任男とかにつながったりする。このへんの大雑把な(実質的でない)(ノリ重要の)立ち位置話の効果範囲はせいぜいナンチャッテ理系あたりまでで、ガチ理系だとほとんど話に上がらないという印象だが余談。 ARTIFACT:オタクはどうして鳥坂センパイに憧れるのか? http://artifact-jp.com/2007/01/17/otakutosaka/ 鳥坂センパイを現代にもってくるとどういうことになるか、というサンプルのひとつとしておれはハチクロの森田を重視していて、そのへん網羅的に押さえてあるエントリを探したりしたいのだが面倒なので、じゃあ自分でいまからあ〜るとげ
もちろん、元ネタは、「本物のプログラマーgotoを恐れずに使う」なわけですが(w。 つい最近まで、フチ恐怖症だったのです。いや、切実に。 フチ付きの文字が嫌いだったのではなく、フチが恐かったのですよ。フチを付けるのが文字通り恐い。フチと聞いただけで微妙に震えるくらいでした。 フチの恐怖を味わったのは、忘れもしない、25歳の夏の事。 アダルトビデオのジャケットを作った時、裏面のキャッチコピーの指定に、何のためらいもなく「フチ M100+Y100」と書いたのでした。 翌日、製版屋さんに呼び出されました。 小さい製版屋さんで、社長直々に説教です。 「お前らは、簡単にフチとか書きすぎる。お前らは二文字【フチ】と書けばすむかもしれないが、こっちは大変なんだ。今からフチを付ける作業を見せてやるから思い知れ」 と言って、フチを作る作業を始めました。 原稿台に版下を乗せ、トレスコで僅かにピントをズラして、
見渡す限り田んぼしか見えない細い道を、二人並んで自転車で帰途についている。「ねぇねぇゆーやん」「なんですか」「あのね……」「用件は手短にお願いします」「あのさ、ゆーやんはさ、私が他の……たとえば、まぁいいや、他の男子と遊んどってもさ、何も言わんやん」「そですね」「先輩なんかとちょっといやらしいこと?してもさ、気にもしないじゃない」「そうですねぇ、特に何も思わないので」「で、私も……ゆーやんは他の女の子とは遊ばない、と思うから別に何も言わないでしょ?」「まぁそうだね、実際会話することもないし」「お互い何も言わない、っていうのが、なんていうかな、普通じゃないのはわかる?」「あまり詳しくはないんですけれども……どうも普通はそうらしいですね、浮気がどうのこうのとか言うみたいで」「……でね、それが、まぁ……私たちのスタイル?みたいに思ってたんだけど、どうなの?ホントに私が他の男と遊んでてもいやじゃな
うまくいかない日に仕込むラペ 「あぁ、今日のわたしダメダメだ…」 そういう日は何かで取り返したくなる。長々と夜更かしして本を読んだり、刺繍をしたり…日中の自分のミスを取り戻すが如く、意味のあることをしたくなるのです。 うまくいかなかった日のわたしの最近のリベンジ方法。美味しいラペを…
先月くらいから切ないウェブサービスというのは考えられるんだろうか,とボチボチ思っていて,やっぱり記事が消えるのは切ないよな,と思っていました。発端になったのは,こちらの話。 当時ある少年が、自作の掲示板を自身のサイトに置いていた。 その掲示板の面白いところは、(今では珍しくないけれど)好きな場所にコメントを貼ることが出来るというところと、時間が経つとそのコメントがどんどん薄くなっていって、最後には消えてしまう、というところ。確かjavascriptで作ってたと思う。 面白いものを作る人がいるなあ、と良くその掲示板を見に行ってたんだけど、ある日その少年のお母さんの書き込みで、少年が事故で亡くなった事を知った。僕はネットで亡くなった方を初めて目の当たりにしたこともあって、とてもショックを受けた。 友人、ファンなどから掲示板に寄せられる大量のお悔やみコメント。 そのコメントひとつひとつに一生懸命
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