【カイロ=福島利之】イラク治安当局は、イラク人女性による自爆テロを少なくとも28件指揮したとされるテロ組織の女を逮捕した、と発表した。 この女はテロで夫を失うなど、生きることに絶望した女性に近づいては自爆テロ犯になるよう勧誘し、志願者を80人以上集めたという。 逮捕された女は、国際テロ組織アル・カーイダ系とされる過激派組織「アンサール・スンナ軍」に所属するサミーラ・ジャシム容疑者(51)。治安当局が3日公開した同容疑者の告白映像によると、精神的に落ち込んだ状態の女性に狙いを定め、説得がうまくいくと、組織の訓練所で自爆テロを教え込み、バグダッドや中部ディヤラ県で敢行させた。 イラク軍広報官は本紙に対し、「集められたのは家庭に問題を抱え、希望を失った女性ばかりだった」ことを明かした。また、AP通信は拘置所で同容疑者に取材し、組織のイラク人男性メンバーに若い女性をレイプさせ、自暴自棄にさせた上で