石原知事らは海外の記者を招き「東京の素晴らしさ」をアピールしたが…(9月17日、東京都庁で。写真=筆者撮影) 大方の予想通り、東京が「2016年オリンピック」の開催地に選ばれることはなかった。IOC総会を半月後に控えた9月17日、都庁で「東京オリンピック出陣式」なる珍妙な壮行会が催された。落選を予期していたのだろうか。「残念会」とでも呼んだほうがふさわしいほど、沈んだ雰囲気だった。 「出陣式」に先立って、石原都知事や河野一郎・東京オリンピック招致委員会事務総長らによる記者会見が開かれた。 ジャーナリストの常識として「勝算はあるのか?」「もし落選したら、巨額な招致費用が無駄になるが?」などと質問するはずだ。 ところが記者会見は都庁側による「仕込み」だった。記者クラブ側から出された質問は「東京のどんな所が素晴らしいとアピールするのか?」「IOC総会ではどんな演説をするのか?」……。 石原氏、河