栃木県足利市で90年、4歳女児が殺害された「足利事件」で無期懲役判決を受け、6月に釈放された菅家利和さん(63)の再審第2回公判が24日、宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)で開かれた。検察側推薦で、女児の下着に残された体液と菅家さんのDNA型を再鑑定した鈴木広一・大阪医科大教授が証人として出廷し「両者のDNA型は一致していない」と証言した。 再審請求審では鈴木教授と弁護側推薦の本田克也・筑波大教授の2人が最新の鑑定方法で再鑑定し、ともに女児の下着に残っていた体液は菅家さんのDNA型と一致しないとする結果を出した。 同日午後から証人尋問が行われる本田教授は、捜査段階で警察庁科学警察研究所(科警研)が実施した「MCT118」法でも再鑑定を実施。科警研の鑑定技術の未熟さを挙げて「疑問を呈さざるを得ない」と指摘しており、弁護側は有罪の根拠となった当時のDNA鑑定の証拠能力そのものを争う。 鈴木教授は最新