4月1日、住宅など低圧需要家向けの電力販売への参入が解禁となり、電力小売りビジネスが全面的に自由化された。電力小売事業者への登録数は280社に達し、顧客獲得競争が活発化している。1つの電力系統を共同利用する電力小売市場では、電力供給の品質に差がないため、差別化できるのは、「価格」と「電源種別」しかない。「再生可能エネルギーの活用は、大きな訴求ポイントになる」との見方に異を唱える人はいない。 「再生可能エネルギーを主体にした電気料金プランを、全国規模で提供すると発表したのは日本で初めて」――。3月14日、ソフトバンクの馬場一・執行役員本部長は、「FITでんきプラン(再生可能エネルギー)」発表の会見でこう強調した(図1)。 同社は、電力供給サービス「ソフトバンクでんき」で、家庭用の電力小売市場に参入した。固定価格買取制度(FIT)の適用を受けた再生可能エネルギー(FIT電気)を電源に組み入れた