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ブックマーク / www.ringolab.com (94)

  • 予想どおりに不合理 - 情報考学 Passion For The Future

    ・予想どおりに不合理 面白い。 人間は伝統的な経済学の理論ほど合理的な決断をしていない。だがその不合理な行動は十分に系統だって予想可能なものである。それが「予想どおりに不合理」というタイトルの意味である。消費者行動を操る心理学。 値の張るアントレをメニューに載せると、それを注文する人がいなくても、レストラン全体の収入が増える。5000円と3000円のコースが2つだけしかなければ安い3000円が売れるが、8000円のコースを加えると5000円を選ぶ人が増えるからである。メニューの作り方だけで消費者行動を操る実例がいくつも示されている。 たとえば25ドルのペンを買うときには7ドル安い店が近くにあれば移動してそちらで買う。しかし2000ドルのスーツを買うときには1993ドルの店が近くにあっても、今いる店で買うだろう。大きな買い物をするときは端数部分の金額の大きさが気にならなくなってしまう。 社会

  • 夢をかなえるゾウ - 情報考学 Passion For The Future

    ・夢をかなえるゾウ 不覚にも100万部売れてから読んだ。これ傑作ではないか。 なぜ今までこのを読まなかったのかといえば、作者の水野さんを知っていたからだ。 私の記憶では、4年以上前、彼は持っている服を全部浜辺で燃やして全裸で海に浸かりながら「リボーン」と叫ぶ"ミズノンノ"であり、竹刀を片手に性愛を語る熱血教師水野愛也だった。何度か私と田口さんが主宰するイベントにきてしゃべってもらったことがあった。 ・2004年05月21日 おしゃれ会議 満員御礼に感謝 報告第1弾 http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001557.html 「ミズノンノって誰?という方は勉強が足りません。あのミズノンノです。上のURLで確認してください。まあ、そういう事情で、持っている服をすべて燃やしてしまい、過去の手持ち服にとらわれないファッションの達人になると宣言し

  • 究極版 逆引き頭引き日本語辞典 名詞と動詞で引く17万文例 - 情報考学 Passion For The Future

    ・究極版 逆引き頭引き日語辞典 名詞と動詞で引く17万文例 便利だと実感して使っている逸品の紹介。 動詞には名詞、名詞には動詞の組み合わせ例が見つかる文例辞典。 たとえば「趣味」という名詞でひくと、 「しゅみ【趣味】生かす。抱く。受け継ぐ。疑う。打ち明ける。重んじる。解する。超える。誇示する。探り出す。示す。高める。楽しむ。反映する。深める。【趣味と実益】兼ねる。」 という動詞が出てくる。「話し合う」という動詞でひくと、 「噂。思いつき。思い出。可能性。感想。境遇。近況。心。心の奥。事情。損害。手立て。とっちめ方。復縁。プラン。問題。話題。」 という名詞が出てくる。 これらの用例は文芸作品など300冊の文庫で約350人の著者が実際に使ったもののうち、文章を書く上で参考になりそうなもの17万例を中心に編纂されている。 まえがきにはこのの効能として、 ・ピタッとする言葉を探す ・忘れてい

  • いやな気分の整理学―論理療法のすすめ - 情報考学 Passion For The Future

    ・いやな気分の整理学―論理療法のすすめ 心理セラピー手法のひとつ「論理療法」の入門書。 私たちは日常、いやな気分を活性化するイベント(Activating Event) があって結果(Consequence)があると考えがちだ。たとえば、出来事A(失敗・陰口) → 結果C(落ち込み・腹立ち)ということがあると、落ち込みの原因は失敗や陰口のせいだと思いこむ。この思考では原因となる出来事を変えないと結果が変えられない。現実生活ではそれは難しいことが多いから悩むわけだ。 論理療法のABC理論では、この関係を見直す。AとCの間にB(Belief)を挟む。 出来事A → 考え・ビリーフB → 結果としての感情C 「よくない出来事と感情の間に、その出来事に対する受け止め方・考え方というものがあり、それが感情的な反応の違いを生み出している」というとらえ方に変える。だから、自分を落ち込みやすい困った性格か

  • 文章をダメにする三つの条件 - 情報考学 Passion For The Future

    ・文章をダメにする三つの条件 文章術の類書は多いが、こうすると文章がダメになるという作文の「べからず」という視点で書かれているのが書の特徴だ。著者は元読売新聞社のデスクで、大学や文化センターで作文を教えるベテラン。豊富な授業経験から学生たちが陥りがちな悪い傾向を3つみつけたという。 1 文章の意図がつかめない事実や印象の羅列 2 読み手が退屈する理屈攻め 3 読み手の興味をひかない一般論 私も学生時代は作文はあまり得意ではなかった。今思えば、授業という文脈では、書く動機が弱すぎるのだ。提出した作文にはそもそも書く意図などなかった。だから、原稿用紙を埋めるために理屈と一般論を展開していた。 こうした傾向を避けるためのコツとして、書くポイントをひとつに絞ること、書き手の特異な個人的体験に逃げ込むこと、細部の観察にこだわること、など多くのポイントが、学生の作文例を肴にして明解に語られている。

  • 文章は接続詞で決まる - 情報考学 Passion For The Future

    ・文章は接続詞で決まる 「「てか」を好んで使う人は、すぐに新しい話題に移りたがる飽きっぽい人かもしれませんし、「ようするに」が口癖の人は、結論を急ぎたがるせっかちな人なのかもしれません。「でも」をよく使う人は、他人の言うことを素直に受けいれるのが苦手な頑固な人である可能性があります。「だから」を使いたがる人は、自分の主張を人に押しつけたがる押しの強い人かもしれませんし、「だって」を好む人は、言い訳が癖になっている、自己防衛能が強い人かもしれません。」 接続詞の使い方を見ると隠れた性格がわかるという話。特に講義のような独話では接続詞は書き言葉の2,3倍も多く使われるそうだ。シーン別によく使われる接続詞ベスト5の比較が面白かった。文章のらしさは接続詞が決めている部分も多そうだ。 新聞:しかし、また、だが、一方、さらに 小説:しかし、そして、それで、だが、でも 講義:で、それから、そして、つま

  • RAIDでファンレスで容量1テラのUSB外付けHDD HDC2-U1.0 - 情報考学 Passion For The Future

    ・アイ・オー・データ ミラーリング/ストライピング RAID対応USBハードディスク 1TB HDC2-U1.0 自宅PCのバックアップ用の外付けハードディスクを探しに量販店にでかけて発見。いまやRAIDで1テラバイトでこの値段なのかと驚いた。1ヶ月ほど使っているが高評価。特徴を述べてみる。 ■各種RAIDが使える RAID関連設定は以下の3つの設定ができる。背面の切り替えスイッチのみで設定可。 (1)ストライピング(RAID 0) ※ 出荷時設定 2台のハードディスクに分散書き込みすることで、2台分の容量を1台として認識します。 (2) ミラーリング(RAID 1) 2つのハードディスクに同じデータを書き込むため、万が一片方のハードディスクがクラッシュしてもデータは安全に保護されます。 (3)マルチディスクモード(RAIDを使わない) 2台のハードディスクを別々のハードディスクとして認識

  • 快適睡眠のすすめ - 情報考学 Passion For The Future

    ・快適睡眠のすすめ 国民の50%が起床する時刻を調査したところ、60年代には曜日にかかわらず朝は6時起床、夜は10時に就寝していたそうだ。ところが、この35年間で起床も就床も30分から1時間遅くなり国民全体で夜型が進行しているという。 同時に睡眠時間は60年代に8時間13分だったのが1時間以上短縮された。国際比較によると日人は1日当たりの平均睡眠時間が453分(7.6時間)で、世界でも目立った短眠民族である。(特に家事や育児に忙しい40代の日女性が睡眠時間を切り詰めて世界一級とのこと。) ・平均睡眠時間 日 453分 カナダ 489分 アメリカ 496分 イギリス 511分 オランダ 492分 デンマーク473分 フィンランド496分 個人レベルでみると朝型・夜型、短眠型・長眠型には一長一短の特徴があるそうだ。朝型人間は生活習慣の堅さが強く融通性がなく、夜型は生活パターンの変化に耐性

  • の鍛え方 - 情報考学 Passion For The Future

    ・<勝負脳>の鍛え方 「最初から百パーセント集中せよ」「相手の攻撃は最大のチャンス」「相手の長所を打ち砕け」「勝負の最中にリラックスするな」。北京オリンピック日選手団に勝負の勝ち方を講義した有名な脳外科医によるベストセラー。 著者は「意識」「心」「記憶」は連動しているという「モジュレータ理論」を提唱している。脳内のドーパミン系神経群がその三者の連動させていると考えており、それを最適化することで、人間は潜在的な能力を開発できるという。 具体的には「サイコサイバネティックス」と呼ばれる行動理論を応用する。 1 目的と目標を明確にする 2 目標達成の具体的な方法を明らかにする 3 目的を達成するまで、その実行を中止しない 目的よりも目標を心掛けることが勝利の秘訣になる。オリンピックなどで優勝選手が「気がついたら一位になっていた」「結果は気にせずよいプレーを心がけた」というコメントをする選手がそ

  • 誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる - 情報考学 Passion For The Future

    ・誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる 原題はGetting To Maybe。「かもしれない」可能性の未来に向かう社会起業家の研究書である。多数の社会起業家の成功と失敗を複雑系や創発の理論的アプローチによって精密に分析していく。世界を変革するソーシャルイノベーションの成功の鍵とはいったい何なのか。 著者はまず人間の直面する課題を以下の3つのレベルに分類する。 1 単純(simple) ケーキを焼く 2 煩雑(complicated) 月にロケットを送る 3 複雑(complex) 子供を育てる 単純な問題はレシピが存在してそれを守れば必ず成功する。煩雑な問題は多様な分野の高度な専門知識が必要だが計画が正しいならば結果の確実性は高い。これに対して複雑な問題は厳密な計画は部分的にしか役に立たず結果の不確実性も高い。前回の成功が次回の成功を保証するものでもない。この問

  • 人はいかに学ぶか―日常的認知の世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・人はいかに学ぶか―日常的認知の世界 おもしろいです。これは。 私たちは学校教育で教師から知識を学ぶ。一方で習わないこともたくさんある。日常を生きる上で必要な基能力を私たちは「教え手なし」で獲得できる。学校に行かなくても生きていく基能力は自然に備わる。発達心理学と認知科学を専門とする著者は、人間はこれまで一般に考えられてきたよりもずっと有能な学び手なのだという。 現実的必要から学ぶとき人は教師から学ぶのとは異なる強力な学習をする。このはそうした日常的認知の能力を解明しようとしている。 たとえば英語学習である。日英会話学校に通ってもなかなか身につかないものだ。しかしアメリカ社会に単身で放り出されて会話能力が生存に必須の状態になれば、多くの人は自然に短期間で英語を習得してしまうだろう。メキシコの路上で商売をするストリートチルドレンたちは学校に通ったことがないのにおつりや利益率の計算が

  • 大人問題 - 情報考学 Passion For The Future

    ・大人問題 絵作家の五味太郎が大人向けに書いた教育論。 子どもにとって大人は有害だと宣言する。子どもに問題があるのではなくて大人"は"問題であり、大人"が"問題であり、大人"の"問題であるのだ。大人問題の。かつて大人や学校や大嫌いだった人(私はそうでした)には、拍手喝采の名言集である。 「行きたい方向がなんとなくあると、人生それなりに甘いよ」 「一般論としては、だいたいの親は子どもに「集中力」をつけさせたいと思っているのですが、ファミコンに関しての集中力というものは認めません。」 「子どもって、いつの時代も大人から見ると「ばっかりやってる」ように見えるらしいのです。」 「アニメばっかり見ていると「アニメおたく」と言うけど、それは、アニメの地位が低いからにほかなりません。」 「親はなぜか、わが子が「バランスのいい子になってほしい」と思っています。偏らない子になってほしいと願います。富士山

    fijixfiji
    fijixfiji 2008/08/12
    学校にいじめがあるのではなくて、学校という構造がそもそもいじめなのだ。なるほどね。
  • 愛するということ - 情報考学 Passion For The Future

    ・愛するということ ドイツの思想家エーリッヒ・フロムによる愛の理論の古典。 初版は1950年代だが、すでに恋愛の資主義化と人間疎外を批判している。 (現代社会では)「いずれにせよ、ふつう恋心を抱けるような相手は、自分自身と交換することが可能な範囲の「商品」に限られる。私は「お買い得品」を探す。相手は、社会的価値という観点から望ましい物でなければならないし、同時にその相手は、私の長所や可能性を表にあらわれた部分も隠された部分もひっくるめて見極めたうえで、私を欲しがっていなければならない。このように二人の人間は、自分の交換価値を考慮したうえで、市場で手に入る最良の商品を見つけたと思ったときに、恋に落ちる。」 「人格のパッケージ」をできるだけ高い値段で売る投資ゲームでは、その取引が劇的に成功すると、性的な関係も盛り上がって、お互いに夢中になる。「だが、じつはそれは、それまで二人がどれほど孤独で

    fijixfiji
    fijixfiji 2008/08/09
    確かに面白い内容だったなー。再読しようかな。
  • Passion For The Future: ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論

    ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論 スポンサード リンク ・ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論 素晴らしい!名作が多いピーター・アトキンスの著著の中でも代表作になるのではないか。年始に読んだ最初の一冊だが、いきなり今年ベスト1候補。書名から一般向けのやさしい科学書が連想されるが、決して入門にはとどまらない深い内容がある。 たまには科学知識の頭の整理をしておこうと思って、事典として買ったつもりが、意外にも伏線だらけのストーリーになっていて、引き込まれた。 ■10大理論による壮大な科学パノラマ 古代から現代までサイエンスの世界に革新をもたらしてきた10の理論を、1章各30ページ程度で解説する。好きな章から読んでも良いと前書きにあるが、このの妙を味わうには絶対に順番に読むべきだ。著者は綿密に10の理論を話す順序を設計しており、章を進めるごとに読者の視野が広がっていくように構成してい