ここには、ホームレス文化の可能性を、なるべく大きな射程で、自分なりに翼を大き く広げるように、書いていこうと思っている。だから、ここに暮らして感じるマイナスの 面は、あまり言及してこなかったけど、可能性をせばめているものも、可能性を語るにあたって、避けて通れない。 1、しきる 現在、ぼくが住む公園は、大きく4つの居住場所に別れ、その中でもグループにゆるく分かれているが、いわゆる仕切っている人というのは、いないのではないかと思う。特権的人物はいないようだ。皆、まぁまぁ、対等に付き合いをしていると言っていい。ぼくが、暮らし始めた3年ほど前には、仕切っていると自称している人もいた。といっても、それほど干渉してくるということもなく、それなりに人望がある人で、問題がないかを気を配っていた。後から、その人のことを悪くいう人もあったが、損得ぬきで人のためなこともする時もあっただろう。テント村内の政治的な