11月27日、ドイツのISPであるドイツテレコム(Deutsche Telekom)において、同社顧客が設置するDSLモデム/ルータ「Speedport」約90万台がネット接続不能になる事件が発生した。この事件は、IoTデバイスの脆弱性を狙う「Mirai」ボットネットによる攻撃が引き起こしたもの、という説が有力だ。 もっとも、この攻撃は結果的に「失敗」に終わったようだ。Miraiを操る攻撃者は何を狙っていたのか、われわれは今後どんな脅威に注意すべきなのか。11月30日、脆弱性管理製品などを扱うセキュリティベンダーのRapid7が記者説明会を開催した。 Miraiはルータの脆弱性を突き、ボットネットへの取り込みを狙った Miraiボットネットは、脆弱なIoT機器に感染するマルウェア「Mirai」によってボット化(攻撃者の手先として操られるマシン)された、数十万台規模のデバイス群のことだ。9月