兵庫県が1件の内部告発に揺れている。3月に当時の県幹部が斎藤元彦知事ら幹部の言動を「違法行為」などと指摘する文書を作成し、県議などに配布。斎藤氏は名誉毀損(きそん)にあたるとして「告訴などの法的手続きを進めている」と言及した。ただ、調査前から文書の内容を「事実無根」と公言し、パワハラを含む自身の疑惑について説明していない斎藤氏の対応を県議らは疑問視している。 7項目にわたる疑惑騒動の発端は、異例の人事だった。県人事課が3月27日、4日後に退職を控えた西播磨県民局長(部長級)の男性を解任し、総務部付とした。 同日の定例記者会見で斎藤氏は男性が文書を作成したとして、退職を保留した理由について「事実無根の内容が多々含まれている文章を職務中に職場のパソコンを使って作成した可能性がある。綱紀粛正しなければならない」と述べた。懲戒処分も検討している。 文書には、斎藤氏による職員へのパワハラ▽複数企業か