システム管理者の仕事の最も大変な作業は「社内調整」と言えるかもしれない。何かトラブルが起こっても責任の所在が明らかになるまでは誰も動かない。巻き込まれたのが役員でなければの話だが。 システム管理を5年も担当すると、この仕事が網羅するほとんどの領域を経験してきた感がある。システムの設計構築や運用などの技術的な実務から、障害対応、引っ越しやPC入れ替えといった力仕事、果ては取引先との折衝までと、多くの現場を経験してきた。そんな中でも手こずる作業というと、真っ先に「社内調整」が思い浮かぶ。1つのイベントをスムーズに進行させるには、事前に社内の各関係部署への根回しが必至となるだが、同じ社内の人間には遠慮がない分、取引先との折衝の方が楽に感じられるほど、これがなんとも難しい仕事なのだ。 部署をまたいでの連携ともなると、行動を起こすより先に、何か起こったときの責任の所在を明確にすることが求められる。こ