2007年11月15日から3日間、甘利明経済産業相が南アフリカとボツワナを訪問した。自動車や、携帯電話などのハイテク製品に使われる、レアメタル(希少金属)の安定確保の道筋をつけるためだ。南アフリカ政府とは、鉱山の共同開発や資源探査、企業進出の環境整備で合意、ボツワナ政府とも衛星を使った資源探査を共同で行うことなどで合意した。レアメタル資源確保で中国に出遅れた感のある日本政府だが、獲得のための資源外交に、ようやく本格的に乗り出したわけだ。 背景にあるのは、ベースメタルやレアメタルなど非鉄金属の価格高騰だ。銅・亜鉛・鉛などのベースメタルも、ニッケルやプラチナなどのレアメタルも、軒並み価格が急上昇している。代表的なベースメタルである銅の場合、1t当たりの地金価格は、1998年以降、1500〜2000ドルで推移していたが、2003年に急騰し、2005年10月には史上初の4000ドル台をつけた。20