筆者は、「大規模」プロジェクトに取り組む際、「アジャイルプロセスのスケールアップ」という言い回しをよく耳にし、それが可能か不可能かをめぐるさまざまな意見も耳にする。以下の解説では、この問題を逆の方向から見てみたい。つまり、もしアジャイルプロセスがある程度明確な状況で機能するならば、大半の作業が最適なアジャイルの条件下で進み、このような条件下で優れた手法をすべて使えるよう大規模プロジェクトを変えることは可能だろうか? と。その場合、結果はどうなるのだろう。コストは? 組織や個人への制約はどうだろうか。 アジャイル開発プロジェクトの「スイートスポット」 アジャイル開発プロジェクトにとって理想的な条件とは何か? アジャイル手法が成功する可能性はどのような条件で最も高いか? 小グループ。プロジェクトチームの人数が10~15人以下の場合は、1対1で内容の充実したコミュニケーションを維持することが可能