SLAとは,サービスを提供するベンダーとサービスを利用する企業の間で,サービスのレベルを取り決めた合意のこと。エンタープライズ市場におけるアウトソーシングでは常識とも言えるSLAが,クラウド・コンピューティングの急所になっている。 例えば,ストレージ・サービスのAmazon S3が設定するSLAは「月当たりの稼働率が99%を下回った場合は利用料金の25%を,稼働率が99%から99.9%の間までだった場合には使用料金の10%を差し引く」というもの。これは,1カ月が31日である場合に,月当たり44分までのサービス停止は「ユーザーとの合意の範囲内」であり,料金が一切割り引かれないことを意味する。月当たり7時間以上サービスが停止した場合でも,料金の25%が割り引かれるだけである。エンタープライズ市場におけるSLAと比較して,かなり低い状態にあると言えるだろう。 さらに,既に大量の実績があるAmaz
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