(篠原 信:農業研究者) 地球の温暖化のせいか、夏になると北極の氷はかなり融けて小さくなるのだという。2019年9月には観測史上2番目に小さい面積になった。近年、凍っていない海域が広がってきたことから、これまでは不可能だった北極海での船の航行も可能になってきたらしい。 こうした現象を歓迎する向きも結構あるようだ。北極の氷が全部融けると北極海中の石油が採れるようになるし、北極海を横断できたら近道ができて便利になる。グリーンランドの氷が融けて海面が上昇したからといって小さな島が沈むだけでしょう? それくらいならなんとかなるんじゃないか、という人も結構多いのかもしれない。 ただ私が非常に恐れている現象がある。それが海洋無酸素事変だ。 海洋生物が大量絶滅する海洋無酸素事変 海には海流があり、海流によって海底までかき混ぜられて酸素が隅々まで行き渡る。そのおかげで深海でも魚が棲めるようになっている。こ
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