シニア層でデジタル格差が拡大する懸念が強まってきた。新型コロナウイルス感染症拡大でデジタル派はオンラインイベント参加など娯楽目的に加え、情報収集など生活基盤を整える用途でもスマートフォンなどを積極活用する。 一方、実際の利用者は一部ユーザーから広がりを欠き、アナログ派が取り残されている兆候もある。ネットサービス事業者や携帯電話会社にとってシニア層のデジタル格差解消が重要課題になる。(昆梓紗) 一部層からそれほど拡大していない? 新型コロナの流行をきっかけに、オンラインで増えた行為のトップは「ネットニュースを読む」―。博報堂がオースタンス(東京都新宿区)と共同実施したアクティブシニア(活動的な60歳以上)向けの調査でこんな結果が出た。状況が変化する中で最新情報を得られる点、地域ごとなど個別ニーズに対応できる点などが支持された要因とみられる。 これまでシニアは「『写真が撮れる』など主に娯楽目的