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ブックマーク / id.fnshr.info (6)

  • 中国外交部の報道官の「お返ししなければ失礼」発言の出典は『礼記』|Colorless Green Ideas

    中国外交部の報道官が米国の貿易制裁措置に関して「お返ししなければ失礼」といった件の中国語の原文は、“来而不往非礼也”であり、これは儒教の経典の1つ『礼記』に由来する。 “来而不往非礼也” 米国が中国への貿易制裁措置をとったことに対し、中国外交部の華春瑩報道官が2018年3月23日の記者会見で述べた言葉として、NHKが「お返しをしなければ失礼にあたる」というものを報じている [1] 。 この「お返しをしなければ失礼にあたる」の中国語の原文を見てみると、“来而不往非礼也”(来タリテ往(ゆ)カザレバ礼ニアラザルナリ)となっている。これは儒教の経典の1つである『礼記』を出典とする言葉だ。 『礼記』の曲礼篇には、以下のような文章が載っている。 礼尚往来。往而不来非礼也。来而不往亦非礼也。 (書き下し文:礼ハ往来ヲ尚(たつと)ブ。往(ゆ)キテ来タラザレバ礼ニアラザルナリ。来タリテ往(ゆ)カザレバ亦(ま

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  • 研究社『新和英大辞典』は財務省に厳しい|Colorless Green Ideas

    はじめに 研究社が出している和英辞典で『新和英大辞典』というものがある。このは、見出し語や例文がかなり多く、すこぶる便利 である。 さて、東北大の中村美千彦 (@Nakamura_Mitch) 教授が2017年5月8日にしたツイートで知ったのだが、研究社『新和英大辞典』の「無理難題」の項には「文部科学省がまた無理難題を言ってきた」という例文がある。単に無理難題を言ってきたのではなく、わざわざ「また」と述べているのが面白い。編者は文科省にから無理難題を繰り返し言われた経験があったのだろうかと心配になる [1] 。 そこで、『新和英大辞典』の中央省庁に対する態度が気になり、色々調べてみたところ、どうやらこの和英辞典は財務省に対して厳しいようだということが分かった。 日の財務省庁舎 [2] 財務省に厳しい『新和英大辞典』 『新和英大辞典』で「財務大臣」という項目を引くと、以下の例文が出てくる

    研究社『新和英大辞典』は財務省に厳しい|Colorless Green Ideas
  • 権力者といえども文法は左右できない|Colorless Green Ideas

    はじめに かつて小説家の井上ひさしは、日政治家が漢字の字形を変えようとしたことに関し、『私家版日語文法』の中で以下のように述べたことがある。 「政治家よ、字をいじるな。票でもいじっていろ」 『私家版日語文法』所収「漢字とローマ字」 つまりは言葉をいじるのは権力者のすることではないと言いたかったのだろう。 ところで、権力者が言葉をいじろうとした例は過去にも見られる。今回は権力者がその権力をもって言葉を変えようとしてうまくいかなかった事例を2つ紹介したいと思う。 皇帝は文法家の上にあらず 1414年に始まったコンスタンツ公会議のときの話である。 時の神聖ローマ帝国の皇帝ジギスムントが演説した際に、schisma という名詞 [1] を女性名詞として使ってしまった。しかし、この schisma という名詞は中性名詞である。 このため、ある人が皇帝に対して、文法的に誤っていると指摘した。す

    権力者といえども文法は左右できない|Colorless Green Ideas
  • 整然データとは何か|Colorless Green Ideas

    整然データとは、1) 個々の変数が1つの列をなす、2) 個々の観測が1つの行をなす、3) 個々の観測の構成単位の類型が1つの表をなす、4) 個々の値が1つのセルをなす、という4つの条件を満たした表型のデータのことであり、構造と意味が合致するという特徴を持つ。R言語などを用いたデータ分析の際には非常に有用な概念である。 はじめに データ分析の際には、データが扱いやすい形式になっている必要がある。データの中身がぐちゃぐちゃになっていたり、データの形式が統一されていなかったりすれば、分析は骨の折れる作業となる。 それでは、どのようなものがデータ分析において扱いやすい形式のデータになるのだろうか。この問題に対する唯一の正しい解答というものは存在しない。しかし、表の形式で表すことができるデータを考える場合、ハドリー・ウィッカム (Hadley Wickham) 氏が提唱した整然データ (tidy d

    整然データとは何か|Colorless Green Ideas
  • 『ダメな統計学』冊子PDFの公開|Colorless Green Ideas

    『ダメな統計学』表紙 現在の科学研究において統計が誤用されていることが非常に多く、そのために科学研究の信頼性が揺らいでいることを記した『ダメな統計学』の冊子PDFを公開する。これは、アレックス・ラインハート氏が書いたStatistics Done Wrongの全訳である。理解を深めるために、訳注を比較的豊富に加えた。 2017年1月20日追記:『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』というが出版されることになった。このは、ここに掲載されているウェブ版の『ダメな統計学』の冊子PDFに比べると、大幅に加筆されている。ページ数で言うと2倍以上になっている。ウェブ版の『ダメな統計学』を読んで興味を持った方は、書籍となった『ダメな統計学』をぜひ読んでいただければと思う。書籍版の詳細については「『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』の翻訳出版」という記事をご参照願いたい。 『ダメな統計学

    『ダメな統計学』冊子PDFの公開|Colorless Green Ideas
  • DRMフリーの日本語電子書籍ストア|Colorless Green Ideas

    DRMフリーとは 現在、Amazon.co.jp や eBookJapan といった電子書籍ストアで、様々な電子書籍が販売されている。しかし、日電子書籍ストアで販売されている電子書籍は、多くの場合、DRMによる制限がかかっており、購入者にとって不便なものになっている。 例えば、DRMによる制限がかかっていると、自分の持っているある端末から別の端末に電子書籍を移すことが容易ではなくなる。また、DRM付きの電子書籍は往々にして専用の電子書籍閲覧ソフトを使わないと読めず、購入者が好きな閲覧ソフトを選ぶことができない。さらに、DRMを管理している電子書籍ストアがサービスをやめてしまった場合、購入した電子書籍が永遠に読めなくなるということもある [1] 。 制限のある電子書籍? [2] このような不便さで悩むことがないのが、DRMフリーの電子書籍である。DRMフリーであれば、電子書籍ストアがサー

    DRMフリーの日本語電子書籍ストア|Colorless Green Ideas
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