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ブックマーク / scienceportal.jst.go.jp (36)

  • 微粒子1層、カラフルに…少量で退色しない「構造色インキ」開発 神戸大 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    ナノメートル(ナノは10億分の1)サイズのシリコン(ケイ素)粒子をわずか1層塗るだけで、角度を変えても色が変わらず安定して見える「構造色インキ」を開発したと、神戸大学の研究グループが発表した。色素を使わず、粒子の微細な構造や大きさで色を表現。従来の塗料よりはるかに少量で塗装でき、退色しにくい。毒性の高い化合物や重金属を使わない利点もあり、実用化が期待される。 シリコンナノ粒子を1層だけガラス板にすくい取ったもの。構造色の仕組みにより、多彩な色を表現できた。見る角度を問わず安定し、インキとして活用できそうだ(神戸大学提供) 色は、さまざまな波長の集合体である光が、色素などの物体を構成する原子や分子に当たり、一部の波長は吸収される一方、残りが反射したり透過したりし、それを人間が目で感じ取るもの。構造色の場合は色素でなく、物体の微細な構造により、特定の波長の光を強く反射、透過する。自然界ではタマ

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  • 筋肉で動く二足歩行ロボット ピボットターンで小回りきく 東大などが開発 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    培養骨格筋組織の収縮で動く二足歩行ロボットを東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻の竹内昌治教授(機械工学)らが開発した。世界初という。バスケットボールで見られる軸足を支点にして回る「ピボットターン」を行い、ロボットの大きさの2分の1の回転半径で方向転換できる。筋組織を駆動源とするロボットの開発やヒトの歩行メカニズムの理解につながるとしている。 生体由来の材料と機械部品を融合してつくるロボットは「バイオハイブリッドロボット」と呼ばれる。ロボットの駆動源として筋組織を用いたものの研究が進んでおり、芋虫のようにはって動くものや魚のようにひれを使って泳ぐものが海外で発表されているが、方向転換中も前進をやめられないため、小回りで旋回するのは難しかった。 竹内教授らはヒューマノイド研究の一環で、細やかな旋回動作ができるバイオハイブリッドの二足歩行ロボットの製作を企画した。3Dプリンター

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  • 長寿のハダカデバネズミ 老化細胞がたまりにくい仕組みを発見 熊本大ら | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    アフリカ東部に生息するハダカデバネズミの体内では、加齢に伴い蓄積する老化細胞が細胞死を起こしてたまりにくくなっていることを、熊大学大学院生命科学研究部の三浦恭子教授(長寿動物医科学)らのグループが発見した。寿命が3年ほどのハツカネズミ(マウス)より10倍ほど長寿とされるハダカデバネズミの細胞・個体の仕組みを解明。ヒトでのより安全な老化細胞除去・抗老化技術の開発につながる成果が期待できるという。 マウスやヒトなどの細胞では、一般的に遺伝情報であるDNAが傷つくなどすると、その細胞は分裂して増殖するのをやめて老化細胞となる。老化細胞は「死ねない細胞」などと呼ばれており、免疫細胞によって除去されないでいると加齢に伴い蓄積していく。生体の恒常性維持に役立つものの、蓄積が進むにつれ、炎症性タンパク質の生産など体に害になる作用を引き起こすようにもなる。 ハダカデバネズミは、アフリカのサバンナの地下に

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  • 魚の環境DNAデータベースを世界初公開、東北大など 生物多様性の情報源 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    自然環境を守る取り組みには、生物の現状の把握が欠かせない。調査は従来、生物を捕獲したり、現場で専門家が確認したりといった作業が必要で、労力や費用が大きい問題があった。これに対し近年、生物の細胞や粘液、糞(ふん)などから出て水中や土壌に残った環境DNAを調べる方法が日で開発され、普及してきた。「バケツ1杯の水」で、そこにいる生物が分かる。多地点、高頻度の調査に道を開き、ビッグデータを実現する画期的な方法となっている。 こうした中、東北大学が魚類の環境DNA調査を主導し、産官学やNPOの参画で進め、結果を「ANEMONE(アネモネ)データベース」に蓄積してきた。2017年から全国各地を対象に、既に4298回の調査で885種ものデータが集まった。これを幅広く役立ててもらおうと今月2日、一般公開に踏み切った。初期登録によりIDを取得すれば、誰でも利用できる。ANEMONEは「All Nippon

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  • 日本人の多くは風邪を記憶した免疫細胞が新型コロナも攻撃、「ファクターX」の可能性 理研が発見 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    サイエンスクリップ 日人の多くは風邪を記憶した免疫細胞が新型コロナも攻撃、「ファクターX」の可能性 理研が発見 2022.01.04 内城喜貴 / サイエンスポータル編集部 日人に多い特定の白血球の型を持つ人は、風邪の原因となる従来型のコロナウイルスを記憶した免疫細胞が新型コロナウイルスの感染細胞も認識して攻撃することが分かった。免疫細胞の1つ「キラーT細胞」が2つのコロナウイルスに共通する分子「エピトープ」に反応することを理化学研究所の研究グループが突き止めた成果だ。新しいタイプの治療薬開発につながる可能性もあるという。 日の新型コロナの感染者数が欧米と比べて少ないのは日人特有の要因「ファクターX」があるのではないかと指摘されている。研究グループはこの特定の白血球型「HLA-A24」がファクターXの1つである可能性もあるとしている。日国内でも感染力が強いとされるオミクロン株の感

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  • 生態系がコントロール? ヤクシカ、定説に反し自然に減っていた | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    サイエンスクリップ 生態系がコントロール? ヤクシカ、定説に反し自然に減っていた 2021.06.18 草下健夫 / サイエンスポータル編集部 屋久島(鹿児島県)に住むニホンジカの亜種のヤクシカが、駆除されなくても自然に減り続けている、という調査結果を北海道大学などの研究グループが明らかにした。「シカは繁殖力が強く、放っておけば増える一方」との従来の見方とは異なり、生態系がコントロールしている可能性があるという。農作物を荒らすなど、深刻な被害を受けて全国的にニホンジカの駆除が進む中、生息数の管理のあり方に重要なヒントを与えるデータとなった。 日文化を育んだ動物、今は… 「夕されば小倉の山に臥(ふ)す鹿の今夜(こよい)は鳴かず寝(い)ねにけらしも」(雄略天皇、万葉集) 「奥山にもみぢ踏みわけ鳴く鹿のこえ聞く時ぞ秋はかなしき」(詠み人しらず、古今和歌集) シカはこのように古来、和歌に多く描か

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  • ヤシガニのハサミの硬さは鉄鋼並み NIMSなどが特殊な内部構造を解明 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    ヤシガニは甲殻類の中でも世界最大級の大きさで知られ、インド洋や西太平洋などの熱帯域、亜熱帯域のほか、日では沖縄県周辺の島しょ部に生息する。そのヤシガニのハサミの硬さは鋼鉄並みで、100枚ほどの層からなる壊れにくい特殊な内部構造を持っていることを、物質・材料研究機構(NIMS)と沖縄美ら島財団の研究グループが明らかにした。複雑な組織を3次元(3D)可視化することにも成功し、研究成果は軽量で強靱(きょうじん)な材料開発に役立ちそうだという。 ヤシガニは体長30~40センチで、絶滅危惧種に指定されている希少生物。研究グループによると、貝殻は持たないが、外敵から身を守る鎧(よろい)のような甲羅で覆われている。単位体重あたりの挟む力(把持力)は体重の90倍以上という生物最強クラスで、ライオンの把持力に匹敵するという。 NIMS構造材料研究拠点の井上忠信グループリーダー、原徹グループリーダーや沖縄美

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  • 絶滅したはずの甲殻類オオスナモグリは生きていた | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    化石でしかその存在が知られず、絶滅したとされていた甲殻類のオオスナモグリが生きていた、と千葉県立中央博物館(千葉市中央区)が5日明らかにした。同博物館の研究者らが静岡、高知両県の干潟でこの甲殻類とみられる生物を発見、長時間かけて分析して結論づけたという。同博物館は6日から30日まで標を公開している。 千葉県立中央博物館によると、オオスナモグリは固いはさみを持つ甲殻類で、現在国内に生息しているニホンスナモグリよりもハサミが大きい。関東地方から沖縄島の、地質時代区分で中期更新世〜完新世の地層で化石が見つかっているが、絶滅種と考えられていた。 こうした中で同博物館動物学研究科長の駒井智幸さんのほか、高知大学教育学部、京都大学フィールド科学教育センターの研究者らによる研究グループは日各地の干拓や砂浜で調査を実施。高知県土佐市や静岡県沼津市で、オオスナモグリと似た甲殻類を発見した。 研究グルー

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  • 待望のコムギゲノム解読が完了 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    今世紀に入り、生物の「ゲノム」が次々に解読されている。2018年8月には、コムギのゲノム解読が完了した。国際コムギゲノム解読コンソーシアム(IWGSC)の研究チームが、13年も尽力した大プロジェクトの成果である。地球で人類に最も貢献する物といっても過言ではないコムギ。ゲノムの解読により新品種の開発が加速し、心配される将来の料危機への重要な一手になると期待されている。 巨大ゲノムの実体とは 「ゲノム」は生物の遺伝情報で、その実体は、DNA(デオキシリボ核酸)という細長い分子の上に並んでいるA(アデニン)、G(グアニン)、T(チミン)、C(シトシン)という4種類の物質の羅列だ。いずれも「塩基」と呼ばれる物質だ。「物語」という情報を「文字」の並びで表現したり、「曲」を「音楽データ」に変換してCDに書き込んだりするように、「ゲノム」という見えない情報を実体のある「塩基」で表現する。これらの塩基

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  • 2018年9月26日ニュース「『はやぶさ2』が『りゅうぐう』上空で放出した小型探査ローバが地表面の着陸に成功 ローバは世界で初めて小惑星表面を撮影」 | SciencePortal

    ニュース 「はやぶさ2」が「りゅうぐう」上空で放出した小型探査ローバが地表面の着陸に成功 ローバは世界で初めて小惑星表面を撮影 2018.09.26 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、小惑星「りゅうぐう」の上空に到達していた小惑星探査機「はやぶさ2」が搭載していた2台の小型探査ローバを「りゅうぐう」の地表に向けて放出、無事着陸させることに成功した、と発表した。JAXAによると、2台のローバは「りゅうぐう」表面の移動や撮影にも成功した。小惑星表面の撮影は世界初という。 「Rover1A(ローバ1A)」「「Rover1B(ローバ1B)」とそれぞれ名付けられた2台の小型探査ローバはコンテナ「MINERVA-Ⅱ1(ミネルバⅡ・1)」に格納されて「はやぶさ2」から日時間21日午後1時すぎに放出された。もう1台のローバを収納した「MINERVA-Ⅱ2」は来年放出される予定。 今回「ミネルバⅡ

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  • 光が好きなはずの植物プランクトンが、光が少ないと増えるという不思議 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    ずいぶん昔の話だが、茨城県のある湖に行ったときのこと。岸の近くを歩いていたら、なにかが腐ったような異様なにおいを感じた。岸辺の湖面は緑色に濁っていて、岸に打ち上げられた緑の物体は、すこし干からびていた。悪臭の源は、この「アオコ」だった。異常に繁殖した小さな植物プランクトンが吹き寄せられ、腐っていたのだ。 ここまで増えてしまうと困りものだが、水中の生態系にとって、植物プランクトンは重要な存在だ。水面近くの浅いところに届く太陽の光を吸収し、植物に特有の「光合成」で栄養分を作りだす。これをべた動物プランクトンを小魚などがべ、それがさらに大きな動物のえさになる。生き物たちに必要な栄養の大を作るのが、この植物プランクトンなのだ。 植物プランクトンは太陽の光を受けて栄養分を作るので、太陽光がよく当たれば増える。そう考えられていた。だが、東京大学の山道真人(やまみち まさと)講師らの研究グループが

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  • 132億8千年前に酸素があった 宇宙の初期の謎解明へ一歩 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    しし座の方向にあり、地球から132億8千万光年離れた銀河に酸素があることが分かった、と大阪産業大学や国立天文台などの研究グループが16日に発表した。南米チリにあるアルマ望遠鏡を使った観測成果で、論文は英科学誌ネイチャーに掲載された。 研究グループは、大阪産業大学や国立天文台の研究員をしている橋拓也さんのほか、同大学、同天文台や北海道大学、東京大学、大阪大学などの研究者で構成された。同グループは、しし座の方向にあり、132億8千万光年離れた所に位置することが分かった遠方の銀河「MACS1149-JD1」を、アルマ望遠鏡で詳細に観測し、観測データを解析した。「MACS1149-JD1」は米国のハッブル宇宙望遠鏡による観測で発見された銀河だった。 解析の結果、銀河「MACS1149-JD1」から酸素に特徴的な光を検出することに成功し、132億8千万年も前の宇宙に酸素が存在したことが分かった。酸

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  • スーパーKEKBで初の素粒子衝突を観測 宇宙の成り立ち解明目指し第一歩 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市、KEK)が新型加速器「スーパーKEKB」を使って、素粒子同士を衝突させる実験に成功したと26日発表した。スーパーKEKBは、宇宙誕生直後に似た環境を再現することで宇宙の成り立ちを解明することを目標にしている。3月22日に格稼働したが今回の実験成功はこうした目標に向けた確実な第一歩と言える。 素粒子は物質を構成する最小単位。KEKによると、実験は25日午後10時すぎから始まり、いずれも素粒子である電子と、電気的に反対の性質を持つ陽電子を光速近くまで加速して衝突させた。26日の午前零時38分に衝突したことを確認したという。研究チームは今後、衝突に伴う素粒子の様子などを測定器「ベルⅡ」で精密に調べる。 スーパーKEKBは、地下10メートルにある1周3キロの日最大の大型円形加速器。2010年まで運転を続けた前身のKEKBを大幅に性能向上させるために同

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  • 首長竜は大量絶滅を生き延びていた | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    約46億年前にできた地球に初めての生物が誕生したのは、今から40億年ほど昔だと考えられている。バクテリアのような生物だったらしい。それが連綿と現在の生き物たちにつながっているのだが、その途中で、多いときには生き物全体の9割もが絶滅するような「大量絶滅」がおきている。 大量絶滅は過去に5回あったとされている。もっとも有名なのはその5回目、恐竜がすべて滅んだ約6500万年前の大量絶滅だろう。現在のメキシコ沖に落ちた直径10キロメートル以上とされる巨大な隕石(いんせき)が、その原因らしい。このほか、地球史上最大といわれる3回目の大量絶滅は約2億5000万年前におき、そのあと始まった「三畳紀」と「ジュラ紀」の境目にあたる約2億年前にも、4回目がおきた。 特定の希少種が姿を消していくのとは違い、大量絶滅では、地球上の大半の種が短い期間に滅んだ。なぜ、こんなにも多くの生物が一度に滅んだのか。もちろん、

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  • 「暗い太陽のパラドックス」が解けたかもしれない | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    太陽は、私たちにとっては生命の源でもある特別な星だが、宇宙全体からみれば、「主系列星」というグループに属する、ごくありふれた恒星のひとつにすぎない。誕生から消滅までの過程も、かなり正確に分かっている。それによると、今から40億年あまり前に太陽や地球が誕生した直後には、太陽は現在に比べて2〜3割ほど暗かった。 すると、困ったことになる。この条件だと太陽からの熱が足りず、地球は全体が凍りついてしまうはずなのだ。ところが、地球に残っている過去の氷河の跡などを調べてみると、そのころの地球は寒くはなかった。現在より暖かかったとさえ考えられている。その理由については、さまざまな説がある。大気に温室効果ガスがたくさん含まれていて猛烈な地球温暖化が起きていた、地球はもっと効率よく太陽の熱を吸収していた、……。だが、どれも決め手に欠けていた。なぜ弱い太陽で地球は暖かかったのか。はるか大昔のこの矛盾を「暗い太

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  • 八重山津波の周期は600年だった | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    海水浴場に打ち寄せる波と津波は、重力によって伝わる海面の凹凸という意味では、まったく同じものだ。違うのはその波長、つまり波の山から次の山までの距離だ。サーフィンや海水浴でおなじみの波は風が作る波で、その波長はせいぜい数百メートルだ。それに対し、地震などで海底地形が急に変化して発生する津波の波長は、数百キロメートルにもなることがある。波長がこれだけ違うので、波にともなう水の動きも、まったくの別物だ。風の波だと水の動きは海面の近くに限定されるが、津波の場合は、海面から海底までの水がいっせいに押し寄せ、そして引いていく。巨大な津波は、押し寄せる水の力で海底の物まで破壊して運ぶ。 大津波の威力を物語る国の天然記念物が、先島諸島の石垣島にある。津波によって打ち上げられた、いくつもの大きな「津波石」だ。差し渡しが10メートルを超える巨岩もある。石垣島を含む八重山列島の近くでは、1771年に「八重山地震

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  • 船酔いと呼気中の二酸化炭素濃度の関係明らかに ?南極観測船しらせで研究? | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    サイエンスクリップ 船酔いと呼気中の二酸化炭素濃度の関係明らかに ?南極観測船しらせで研究? 2017.12.11 田端萌子 / サイエンスライター 船酔いをしやすい人としにくい人との違いはなにか。その疑問が解明できそうだ。大きく揺れる船中で、船酔いがひどい人と船酔いしない(または軽い)人の呼気では、後者の二酸化炭素濃度(以下EtCO2)の値が高くなることが分かった。これにより、船酔いの症状が重症化しそうな人をあらかじめ予想することが可能になる。第54次南極地域観測隊(活動期間:2012年〜2014年)の長谷川 達央(はせがわ たつひさ)隊員を中心とする研究グループが南極に向かう南極観測船「しらせ」で研究を行い発見した。 乗組員が叫んでしまうほど荒れる南極への航路 南極に向かう船内は、緯度40度ぐらいから南下するにつれて大きく揺れるそうだ。これは暴風域に突入するためで、南緯40度から50度

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  • 海の水は、あと6億年でなくなりそうな勢いで地球に吸い込まれている | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    地球には海がある。46億年前に地球が誕生してから10億年後までには海ができ、そこで生まれた生物が、やがて陸に上がってきた。海はそんな大昔から、つねに地球とともにあった。だが、地球には海があるものだという「常識」は、たんなる思い込みなのかもしれない。広島大学博士課程の畠山航平(はたけやま こうへい)さん、片山郁夫(かたやま いくお)教授らがこのほど発表した論文によると、海の水は、予想より速いペースで地球内部に取り込まれているという。単純に計算すると、6億年後にはなくなってしまうペースなのだ。 地球上の水は、姿を変えながら地球全体をめぐっている。海の水が蒸発し、それが雨となって降ってくる。陸に降った雨は川になって、海に注ぐ。この循環に、世界の海を旅する深層の海流を含めて考えたとしても、ひと回りするのに必要な時間は、せいぜい数千年だ。 一方で、これよりはるかに長い時間をかけた水のめぐり方もある。

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  • 《JST主催》次世代の科学者育成と人材交流の場に「グローバルサイエンスキャンパス」平成29年度(第4回)全国受講生研究発表会 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    レポート 《JST主催》次世代の科学者育成と人材交流の場に「グローバルサイエンスキャンパス」平成29年度(第4回)全国受講生研究発表会 2017.11.02 大槻 肇 氏 / 科学技術振興機構 理数学習推進部長 グローバルサイエンスキャンパス(GSC)の受講生たちが日頃の研究成果を披露する第4回目の全国受講生研究発表会が、10月7日・8日に一橋大学一橋講堂で開かれた。優秀な研究を表彰で称え、受講生同士が交流を深めた。 全国17大学のプログラムを1,500名が受講 GSCは、国際的に活躍できる科学技術人材の育成を目的に、平成26年度より科学技術振興機構(JST)理数学習推進部と全国の大学が連携して実施している。卓越した意欲・能力を持つ高校生らを対象に、国際的な活動を含む高度で体系的な理数教育プログラムを提供し、さらなる才能の育成を目指す。平成29年度は全国17大学が多様なプログラムを展開中で

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  • 黒潮の蛇行が発生する仕組みが分かってきた | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

    図1 10月15日の海流図。赤や黄が示す流れの速い部分が黒潮で、紀伊半島、東海地方の付近で大きく南に蛇行している。(気象庁のホームページより) 気象庁は9月末、日の南岸を流れる黒潮が12年ぶりに「大蛇行」の状態になったと発表した。九州、四国の沿岸を流れてきた黒潮が、紀伊半島のところで沖合に大きく離れてしまったのだ。黒潮の流れる道筋が変わると、水温が変わって漁業に影響が出たり、水位が急変して沿岸に浸水などの被害が出たりするので、どのようなときに大蛇行が起きるのか、そのなぞの解明に多くの海洋研究者が取り組んできた。最近の研究で、大蛇行が発生する代表的なパターンが明らかになり、いまでは2か月くらい先の状態を予測できるようになった。より的確な予測を求めて、新たな手法の研究も進められている。 黒潮がはるか沖に出ていく「大蛇行」 黒潮は、九州の南から四国の沖合まで北上し、最後は房総沖から東に流れて列

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