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ブックマーク / sorae.info (36)

  • 地球由来の高エネルギー電子が月面で水を生成? 太陽風以外の主要な供給源である可能性

    大気の無い「月」は非常に乾燥した天体ですが、表面には微量の「水」 (※1) が存在することが分かっていて、その主な起源は「太陽風」だと考えられています。しかし、太陽風が遮断される地磁気 (地球磁気圏) の尾部を通過している時に水の蒸発が観測されていないことは、月面の水に関する大きな謎として残されていました。 ※1…今回の研究で言う「水」には、通常の水分子であるH2Oだけでなく水酸化基 (OH) も含まれます。 ハワイ大学マノア校のShuai Li氏などの研究チームは、ISRO(インド宇宙研究機関)が打ち上げた月探査機「チャンドラヤーン1号」の観測データから、太陽風が遮断される地磁気の尾部を通過中でも月面で水が生成されていることを突き止めました。この観測結果は、月面の水の主要な供給源に地球由来の高エネルギー電子が加わる可能性があることを意味しています。 【▲図1: チャンドラヤーン1号によっ

    地球由来の高エネルギー電子が月面で水を生成? 太陽風以外の主要な供給源である可能性
  • 地球はダークマターの「髪の毛」に囲まれている可能性【今日の宇宙画像】

    こちらは、soraeが2021年1月22日の記事内で紹介した『ダークマターの「髪の毛」(フィラメント)に囲まれた地球』の想像図です。 もしかすると地球は、ダークマター(暗黒物質)でできた「髪の毛」に囲まれているのかもしれません。この画像は、2015年に発表された研究論文をもとに画像化されたもので、地球の周辺に放射状に広がる筋状のダークマターが描かれています。 研究やシミュレーションによると、銀河の周りを回るダークマターがそれぞれ細長い流れのようなものを形作るとしています。この「流れ」が地球のような惑星に近づくと、その粒子が超高密度のフィラメントを形成し、髪の毛のような形になるのではないか、と研究者は指摘しています。 【▲ NASAが公開した、ダークマターの「髪の毛」(フィラメント)に囲まれた地球の想像図の全体画像(Credit: NASA/JPL-Caltech)】この「髪の毛」の構造には

    地球はダークマターの「髪の毛」に囲まれている可能性【今日の宇宙画像】
  • 10万℃以上もある高温の星を8個発見 南アフリカ大型望遠鏡の観測成果

    【▲ 白色矮星「シリウスB」(左)と地球(右)を比べたイメージ図(Credit: ESA/NASA)】このたび国際的な天文学者の研究チームによって、表面温度が摂氏10万度を超える宇宙で最も高温の星が8個発見されました。この研究は、南アフリカ天文台の「南アフリカ大型望遠鏡(Southern African Large Telescope:SALT)」を用いて収集されたデータに基づいています。SALTは10m×11mの主鏡を持つ南半球最大の単一光学望遠鏡(有効径9.1m)です。 今回の研究成果は、2023年1月9日付の『王立天文学会月報』(Monthly Notices of the Royal Astronomical Society)で紹介されています。それによると、この研究ではヘリウムを豊富に含む準矮星(主系列星よりも光度が低い星)を調査した結果、非常に高温の白色矮星(星の進化で末期段階

    10万℃以上もある高温の星を8個発見 南アフリカ大型望遠鏡の観測成果
  • 41光年先で地球サイズの太陽系外惑星を確認 ウェッブ宇宙望遠鏡による惑星存在の確認は初

    【▲ 赤色矮星「LHS 475」(奥)を公転する太陽系外惑星「LHS 475 b」(手前)の想像図(Credit: Illustration: NASA, ESA, CSA, Leah Hustak (STScI))】ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所(APL)のJacob Lustig-YaegerさんとKevin Stevensonさんが率いる研究チームは、「ジェイムズ・ウェッブ」宇宙望遠鏡を使って地球とほぼ同じ大きさの太陽系外惑星を確認したとする研究成果を、アメリカ天文学会の第241回会合にて発表しました。ウェッブ宇宙望遠鏡による観測で系外惑星の存在が確認されたのは、今回が初めてのこととされています。 ■直径は地球の99パーセント 大気の有無や組成は今後の観測で結論が出ることに期待研究チームが報告したのは、南天の「はちぶんぎ座」の方向約41光年先にある系外惑星「LHS 475

    41光年先で地球サイズの太陽系外惑星を確認 ウェッブ宇宙望遠鏡による惑星存在の確認は初
  • 白色矮星「HD 149499B」の大気中から「セシウム」を初めて検出

    太陽のような軽い恒星は、寿命の最期に「白色矮星」というコンパクト天体を残します。白色矮星は直径が地球ほどしかないものの、質量は太陽と同じくらいという、非常に高密度で表面重力の強い天体です。この重力の強さによって、白色矮星の表層部では元素の分離が強く発生します。 白色矮星の体には恒星だった頃の核融合反応で生じた酸素や炭素が存在する一方で、表層部には水素とヘリウムでできた大気が存在すると見られています。軽い元素である水素やヘリウムは白色矮星の最表層部に存在できる一方で、それよりも重い元素は強い重力に引き寄せられ、白色矮星の内部へと入り込んでしまいます。このため、白色矮星の大気を観測すると、原則的には水素とヘリウムしか検出されないはずです。 ところが現実には、高温の白色矮星の大気からは水素とヘリウム以外の重い元素も見つかっています。特に、28番元素の鉄よりも重い元素は十数種類発見されており、2

    白色矮星「HD 149499B」の大気中から「セシウム」を初めて検出
  • 未発見の恒星「種族III」の残骸らしきデータを遠方のクエーサーで検出

    誕生直後の宇宙には、元素は水素とヘリウムしかありませんでした。これよりも重い元素は恒星内部の核融合反応や、その他のプロセス (s過程、r過程、中性子星同士の合体など) で生成されて、宇宙にまき散らされたと考えられています。多くの観測証拠と理論的な推定の両方が、誕生直後の宇宙には、水素とヘリウム以外の元素は無視できるレベル (約100億分の1以下) しかなかったことを示しています。 つまり、宇宙で最初に誕生した恒星は、水素とヘリウムのみでできていたと考えられます。これは、多少は重い元素を含んでいる太陽などの多くの恒星とは異なります。このように、水素とヘリウムだけでできていて、重い元素を含まない宇宙最初の恒星を「種族III」と呼びます (※) 。 ※…重い元素を多く含む恒星は「種族I」、重い元素を少ししか含まない恒星は「種族II」と呼ばれています。太陽は種族Iの恒星とみなされます。 種族III

    未発見の恒星「種族III」の残骸らしきデータを遠方のクエーサーで検出
  • あなたの誕生日にハッブル宇宙望遠鏡は何を撮影した?

    2022年10月1日にアメリカ航空宇宙局(NASA)は設立64周年を迎えました。それにちなみ、NASAは公式Twitterでハッブル宇宙望遠鏡30周年(2020年当時)の際に公開した特設ページを改めて紹介しています。 ※ NASAの設立日は、アメリカ政府機関としては7月29日で、正式に稼働したのが10月1日です。 外部サイト:Hubble Birthday(https://imagine.gsfc.nasa.gov/hst_bday/) こちらの特設ページは「誕生日を指定すると、ハッブル宇宙望遠鏡がその日に何の天体を撮影したのか」を調べることができるもので、画像だけでなく天体の名前や簡単な解説も表示されます。 You say it's your birthday? It's our birthday, too, yeah! NASA was founded Oct. 1, 1958. On

    あなたの誕生日にハッブル宇宙望遠鏡は何を撮影した?
  • 地球は「惑星知能」を持つことができるだろうか? 地球の過去と未来を示す4ステージ

    【▲自称「思考実験」では、ロチェスター大学の天体物理学者アダム・フランク、同僚で惑星科学研究所のデビッド・グリンスプーン、アリゾナ州立大学のサラ・ウォーカーが、現在の科学理論と、生命が惑星をどのように変えるかについての広範な疑問を想起し、地球の過去と可能な未来について説明しています(Credit: University of Rochester illustration / Michael Osadciw)】ロチェスター大学の天体物理学者アダム・フランクを中心とした3人の科学者たちは、現在の科学理論と、生命が惑星をどのように変化させるかという広範な疑問に基づいて、地球の過去と未来の可能性を示す仮説を立てています。 この自称「思考実験」では、研究者たちが「惑星知能」(planetary intelligence)と呼ぶ惑星規模で作動する認知機能についての考え方が述べられています。さらに、気候

    地球は「惑星知能」を持つことができるだろうか? 地球の過去と未来を示す4ステージ
  • 100年来の謎「宇宙線の起源」が解明される

    名古屋大学は8月23日、100年来の謎であった宇宙線の起源を突き止めたと発表しました。研究チームによれば、宇宙線の起源は超新星残骸にあるといいます。 【▲ 天の川銀河内に存在する超新星残骸「G292.0+1.8」の画像。今回の研究成果とは直接関係ありませんが、超新星残骸の参考画像として掲載します。チャンドラX線観測衛星によって撮影されたX線画像です(Credit: NASA/CXC/SAO))】宇宙空間では、陽子、ヘリウムの原子核、電子などの荷電粒子がほぼ光速のスピードで飛び回っています。これが宇宙線です。その割合は、陽子が90%ほど、ヘリウムの原子核が9%ほどになります。 このような宇宙線は、1912年にオーストリアの物理学者ヘスによって発見されましたが、その起源については、超新星残骸において加速された陽子などではないかと考えられてきました。 太陽の8倍以上の質量を持つ重い恒星が最期を迎

    100年来の謎「宇宙線の起源」が解明される
  • 火星の珍しい曇りの日。探査車キュリオシティは「真珠母雲」も撮影

    【▲ 2021年3月19日の日没直後にキュリオシティによって撮影された予想されるよりも早い時期に現れる雲の画像。(Image Credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS)】火星にも四季があります。これは火星も地球と同じように自転軸が傾いているためです。ただ、火星の四季には、火星の公転軌道が楕円であるために、太陽との距離も影響があります。この点では地球の四季と異なります。 このような火星は、大気が非常に薄く(地球の大気圧の6/1000ほど)乾燥しているために、曇りの日は珍しいです。主に雲は赤道地方で冬の最も寒い時期にみられます。 しかし、2年前に科学者達は予想されるよりも早い時期に現れる雲に気がつきました。そして、今年、科学者達は、その雲が1月の末に最初に現れるのを待ち構えて、それを記録しました。 【▲ 2021年3月19日にキュリオシティによって撮影されたシャープ山の上を漂う

    火星の珍しい曇りの日。探査車キュリオシティは「真珠母雲」も撮影
  • 連星ブラックホールはどう見える? シミュレーション動画をNASAが公開

    【▲ 重なり合う連星ブラックホールの見え方。NASAが公開したシミュレーション動画より(Credit: NASA’s Goddard Space Flight Center/Jeremy Schnittman and Brian P. Powell)】周囲の時空間を大きく歪めるほど重力が強い天体「ブラックホール」。事象の地平面(イベント・ホライズン)の内側に入れば光でさえも脱出できないブラックホールを直接見ることはできませんが、国際協力プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が観測した楕円銀河「M87」の超大質量ブラックホールのように、重力によって進む向きを曲げられた光(電磁波)を捉えることで間接的に観測することができます。 ■NASAが公開した「ブラックホールの見え方」のシミュレーション【▲ ブラックホールを横から見た場合のシミュレーション動画(Credit: NAS

    連星ブラックホールはどう見える? シミュレーション動画をNASAが公開
  • 重力レンズ効果が生む「アインシュタインの十字架」が一度に12個みつかる

    【▲ 今回新しくみつかった重力レンズ効果によって4つに分裂してみえるクエーサーの画像。「アインシュタインの十字架」と呼ばれる。(Image Credit:The GraL Collaboration)】ヨーロッパ宇宙機関(ESA)は4月7日、ESAの位置天文衛星ガイアのデータを使って、ガイア重力レンズワーキンググループが、重力レンズ効果によって4つに分裂してみえるクエーサー、いわゆる「アインシュタインの十字架(Einstein Cross)」を一度に12個も発見したと発表しました。 ほとんどの銀河の中心には超大質量のブラックホールがひそんでいますが、この超大質量ブラックホールが、周りのガスや塵を渦を巻いて吸い込むと、ガスや塵同士の摩擦によって、莫大な熱が発生し、ガスや塵がプラズマ化して、X線から可視光線、電波にいたるまで、さまざまな光(電磁波)で強烈に光り輝きます。これがクエーサー(活動銀

    重力レンズ効果が生む「アインシュタインの十字架」が一度に12個みつかる
  • 天の川銀河の「家系図」をAIが解読。謎の銀河クラーケンとの衝突も

    【▲ E-MOSAICSシミュレーションによって作成された天の川銀河の「家系図」(Credit: D. Kruijssen / Heidelberg University)】銀河が小さな銀河の合体によって成長することは以前から知られていましたが、天の川銀河の祖先については長年の謎でした。 ハイデルベルク大学天文学センターのDiederik Kruijssen博士とリバプール・ジョン・ムーア大学のJoel Pfeffer博士が率いる国際研究チームは、天の川銀河に含まれている球状星団の特性をAIで分析することにより、天の川銀河の「家系図」(family tree)を再構築することに成功しました。この研究成果は『王立天文学会月報』(Monthly Notices of the Royal Astronomical Society:第498巻、第2号、2020年10月)に掲載されました。 100万

    天の川銀河の「家系図」をAIが解読。謎の銀河クラーケンとの衝突も
  • オウムアムアの正体に新説、冥王星に似た天体の破片が数億年かけて飛来した可能性

    アメリカ惑星科学研究所の名誉上席研究員William Hartmann氏による扁平な形をしたオウムアムアの想像図(Credit: William Hartmann)アリゾナ州立大学のSteven Desch氏とAlan Jackson氏は、2017年10月に発見された観測史上初の恒星間天体「オウムアムア(’Oumuamua)」について、冥王星のような天体の破片だった可能性を示した研究成果を発表しました。両氏は同様の天体の観測を通して太陽系外の冥王星に似た天体の表面組成を直接調べる機会が得られるかもしれないと期待を寄せています。 ■発見時点で最大50メートルに満たない窒素の氷でできた天体だった可能性太陽系の天体にはあまり見られない細長い形あるいは扁平な形をしていると予想され、彗星のようにガスを噴出する様子が観測されなかったにもかかわらず重力だけでは説明できない速度の変化を示したオウムアムアの

    オウムアムアの正体に新説、冥王星に似た天体の破片が数億年かけて飛来した可能性
  • 火星探査車が撮影した高解像度パノラマ写真が公開される。142枚の画像から作成

    2月24日(現地時間、以下同様)、アメリカ航空宇宙局(NASA)は火星探査車「Perseverance(パーセベランス、パーサヴィアランス)」が撮影した画像をもとに作成された高解像度のパノラマ画像を公開しました。 火星探査車「Perseverance」のカメラ「Mastcam-Z」によって撮影された高解像度パノラマ画像(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS/ASU)※クリックで拡大こちらが公開されたパノラマ画像です。マスト(Perseveranceの“頭”と表現されている)に取り付けられている複数のカメラのうち最大1600x1200ピクセルでの撮影が可能な「Mastcam-Z」を使い、マストを360度回転させながら撮影した142枚の画像をつなぎ合わせて作成されました。画像にはPerseverance周辺の地表をはじめ、着陸地点であるジェゼロ・クレーターの縁や、三角州と

    火星探査車が撮影した高解像度パノラマ写真が公開される。142枚の画像から作成
  • 火星探査車「Perseverance」について知っておきたい7つのこと

    アメリカの火星探査車「Perseverance」(パーセべランス、パーサビィアランス )が火星への着陸に成功しました。いよいよ火星の痕跡を探すことを目標にするミッションが始動します。そこで今回は、Perseveranceについて知っておきたいことを7つのポイントを解説します。 火星探査車「Perseverance」(Credit: NASA/JPL-Caltech)関連 ・NASAの探査車「Perseverance」火星への着陸に成功、地表の様子を撮影 ・動画で再現!NASA最新の探査車はこうして火星の大地に降り立つ ・火星探査車「パーセべランス」打ち上げ成功!火星には来年2月到着 1 生命の痕跡を探すPerseveranceに搭載されている科学機器(Credit: NASA/JPL-Caltech)Perseveranceは「火星に微生物が存在した痕跡」を様々な科学装置で調査します。 例

    火星探査車「Perseverance」について知っておきたい7つのこと
  • タイタン最大の湖「クラーケン海」その深さは何m?

    土星最大の湖「クラーケン海」を描いた想像図(Credit: NASA/John Glenn Research Center)土星最大の衛星タイタンは、太陽系において地球以外では唯一、表面に安定した状態で液体が存在することが知られている天体です。コーネル大学のValerio Poggiali氏らが発表した研究成果によると、タイタン最大の湖であるクラーケン海(Kraken Mare)の深さは100mを超えると推定されており、中央付近の深さは300mに達する可能性もあるようです。 ■カッシーニが残した観測データから入江の深さと組成を分析太陽のハビタブルゾーンを公転する地球の表面には液体の水が存在しています。いっぽうタイタンは地球よりも濃密な大気(地表の気圧は約1.5気圧、大気の密度は地球の約4倍)を持つものの、地表は摂氏マイナス180度という低温の世界。タイタンの空からは水ではなくメタンの雨が降

    タイタン最大の湖「クラーケン海」その深さは何m?
  • 「宇宙の色は何色?」そんな疑問に対する一つの回答

    活発に星を形成している渦巻銀河「NGC 1792」。青い領域は若く高温の星が豊富であることを示している(Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Lee)みなさんは「宇宙の色」は何色だろうかと考えてみたことはあるでしょうか。真っ暗な背景に星が散りばめられた夜空からは黒が思い浮かぶかもしれませんが、もしもさまざまな色の光を放つ星々の輝きで空が埋め尽くされたとしたら、それは何色に見えるのでしょうか。 そんな疑問に対する一つの回答は「ベージュ」。ウェブカラー(ウェブサイトで用いられるカラーコード)での表記は「#FFF8E7」で、研究者が開催した命名コンテストの結果「Cosmic Latte」(コズミックラテ、宇宙のラテ)と名付けられています。 2dF銀河赤方偏移サーベイの観測データから算出された銀河の平均色「Cosmic Latte」(Color Credit: Karl Gl

    「宇宙の色は何色?」そんな疑問に対する一つの回答
  • 恒星の種類によるハビタブルゾーンの違いを解説した図表

    ハビタブルゾーン(ゴルディロックスゾーン)の恒星種類別比較図表ハビタブルゾーン(地球型生命が居住できる可能性のある領域)はゴルディロックスゾーンとも呼ばれ、恒星の周りを公転する惑星の表面に、液体の水が存在できるような、暑すぎたり寒すぎたりしない温度の領域のことです。 この図表では、太陽のような黄色のG型星、オレンジ色のK型星(橙色矮星)、赤色のM型星(赤色矮星)の3種類の恒星が比較されています。K型星とM型星は、どちらも太陽より表面温度が低く、太陽ほど明るくありません。 図表上段のM型星には、恒星のすぐ近くに小さなハビタブルゾーンが存在します。また、寿命は1,000億年ほどの長寿の星で、天の川銀河にある星の約73%を占め、とてもたくさん存在する星です。しかし、非常に活発な磁場を持っているため、生命に有害な放射線を多く出している可能性があります。そのX線の放射量は、静穏時の太陽の400倍と推

    恒星の種類によるハビタブルゾーンの違いを解説した図表
  • 地球の生命は「15パーセント」の確率で今日まで生き延びてきた可能性

    中生代白亜紀末に起きたとされる天体衝突の様子を描いた想像図(Credit: Chase Stone)東京都市大学は8月27日、海洋生物の化石から得られた情報を分析した結果、約40億年前に誕生した地球の生命が絶滅することなく今日まで生き残ることができた確率が「約15パーセント」と推定されるとした津村耕司氏の研究成果を発表しました。 発表では近年発見が相次いでいる太陽系外惑星に触れた上で、太陽系外で生命を宿す天体の数を推定したり、系外惑星で生命の痕跡を探したりする際に今回の研究成果が応用できる可能性に言及しています。 津村氏の研究成果は7月30日付けでScientific Reportsに掲載されています。 ■40億年の間に85パーセントの確率で絶滅していたかも地球では短期間に数多くの種が絶滅する大量絶滅が度々起きたことが分かっています。約6600万年前の中生代白亜紀末に起きた恐竜などの絶滅は

    地球の生命は「15パーセント」の確率で今日まで生き延びてきた可能性