日本近代史に関する史料を読むうえで難しいと感じられる漢文訓読体などの明治時代の文語文の読み方について、以前作成した演習資料を書き直したものです。内容は暫定的なものです。高校で古文・漢文をちゃんと勉強していればそこまで難しくないのでは…と一方で思うのですが、かといって現在には漢文をほとんど習わずに大学受験する人も少なくありませんので、作成しました。 なお、日本近代史の史料としては法令や公用文、政治家・知識人らのによる著述、その他の新聞・雑誌記事のほかに、日記や書簡などの私文書が重要な位置を占めますが、和文や候文(書簡に多く見られる)で書かれた文については、ここでは言及できていません。あらかじめご注意ください。 はじめに いくつかの参考となる文献を紹介します。文法の解説は現状、次の書籍に尽くされていますので、まずこれをよく読んでください。 古田島洋介『日本近代史を学ぶための文語文入門』(吉川弘