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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (325)

  • 第1回 津波研究者が見た“悪夢”

    2011年の3月11日、ぼくは取材でカンボジアに滞在していた。 大地震の発生から2時間ほどたった頃に、宿泊先のホテルに戻ってきてインターネットで知った。部屋で視聴できるCNNなどの海外メディアも、すぐに震災一色になったので、とにかく日で「とんでもないことが起こっている」と把握できた。最短で帰国できる飛行機で東京の自宅に戻ることに決めた。 その時点で報道されていたものの中で、最も衝撃を受けたのが、東北地方太平洋岸の津波の映像だった。巨大な水の壁というか、岸の見えない巨大な大河が逆流してくるかのような現象が、あちこちの都市を破壊していくのは、ただただ恐ろしかった。その時、報道されたのは、たまたま被害の現場に居合わせた人が撮影したビデオだったり、公的機関の公開映像だったりしたわけだが、今では観測データをもとにコンピュータシミュレーションで再現したCGで、マクロな視点から確認出来る。 海底の断層

  • 第2回 クマムシに出会ってひと目ぼれ

    ヨコヅナクマムシを採集した現場。一見、なんの変哲もない場所だが、クマムシ研究の世界では極めて重要な場所となった。(撮影:堀川大樹)(写真クリックで拡大) クマムシ研究者、パリ第5大学の堀川大樹研究員は、30代前半の若年で、ポスドク(博士後研究員、博士号取得後に任期制のポストについている)の立場にある。 前回述べたように、札幌の豊平川に架かるとある橋で採集したクマムシが、結果として堀川さんをここに導いた。 パリ第5大学のキャンパスは、パリのサンジェルマン・デュプレ、モンパルナスといった観光名所にも近い。また、科学史を勉強すると必ず登場する細菌学の祖、パストゥールの名を冠した地下鉄駅から徒歩2分の距離にある。パリ第1~第4大学までがソルボンヌ大学と呼ばれるように、偉人の名を冠してルネ・デカルト大学と呼ばれることもあるようだ。

  • 第1回 かわいい。けど、地上最強?

    クマムシは知る人ぞ知る人気動物で、「かわいいけど地上最強の生物!」というイメージが流布しているようだ。特に、乾燥に強く、体から水分が失われても「乾眠」という状態で何年も耐えることができるのは「有名」だ。 徐々に乾燥し、体が縮こまり樽型と呼ばれる形状になっていく様子、そして、水を与えられ「復活」する様子は、何度見ても驚きを禁じ得ない。なにはともあれ、それらの様子をまとめた動画を見てほしい。 クマムシが乾燥して樽型になり、水を得てふたたび復活するまで。(動画提供:堀川大樹) 樽型になった状態は、およそ動物には見えない。 水分を失って徐々に「樽」に近づいていく様子、さらに、ただの小さな「樽」から「動物」へと復帰する際のもぞもぞとした動きは絶妙である。「クマムシ最強、ブラボー」とぼくは叫びたい。 とひとりで盛り上がっても(また、思いを同じくする人がかなりいたとしても)、いきなりこの動画を見ただけの

  • 第5回 これが新しい宇宙の常識だ

    話は、1995年、スイスのジュネーブ天文台のグループがペガスス座51番星に「最初」の系外惑星を発見した時にさかのぼる。 田村さんによれば、これは研究者にとって、世界がひっくりかえるような衝撃だったという。 「いきなり木星クラスの系外惑星が見つかって、しかも、それが周期がたった4日しかなかったんですね。これは、天文学、惑星科学、あるいは地球科学をやっている人にとって大問題だったんです。それまでの惑星太陽系の中にしかサンプルがなかったから、すべて太陽系を基準に考えていた。それがひっくり返されました。それこそ、天動説から地動説、っていうのと同じ感じで。"世の中"には、たくさん星があって、その周りには太陽系とは違ったタイプの惑星があるんだと、世界観が変わったわけですよね」 公転周期が4日の木星型惑星というのは、当に想定外だったそうで、惑星形成理論の標準的な説では説明が付かなかったという。すぐさま

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